中国人は日本人より自己PR力が高いと感じることがよくあります。実際「2分間で私の自己紹介をさせてください。」なんていうフレーズをよく耳にします。
今回は一般的な社交儀礼としての自己紹介方法を見てみましょう。
レッスンの内容
中国語で自己紹介
自己紹介は中国語で「自我介绍」(zì wǒ jiè shào)と言います。
学校などでは、複数の生徒で構成されるグループごとに、壁に張り出すことのできる自己紹介ポップを課外活動として作成させることがあるようです。
この自己紹介ポップは「自我介绍手抄报」(zì wǒ jiè shào shǒu chāo bào)といいます。
タイトルは、はっきりとした大きな文字で「自我介绍」と書いたり、グループ名を書いたりします。
全体の図面配置や字体、装飾の色合いなどで、他の生徒に自分たちのことを知ってもらえるような印象的なデザインにしなくてはなりません。
自己紹介の内容
仕事関係で出会う人々に自己紹介する場合は、①名前、②勤めている会社名や部門名、③担当職務や関わっている具体的な仕事の内容などの三項目を伝える必要があります。
姓名を名乗る
最初に名前を伝えるわけですが、名字だけ紹介するというのはタブーです。必ず姓名を述べてください。
Nǐ hǎo!Wǒ jiào Zhāng Lù,shì Cháng shā shì zhèng fǔ wài shì bàn gōng shì de
你 好!我 叫 张 路,是 长 沙 市 政 府 外 事 办 公 室 的
jiāo jì chù chù zhǎng。
交 际 处 处 长。
こんにちは。私は張路と言います。長沙市政府外事事務室交際所所長です。
Nǐ hǎo!Wǒ míng jiào Hán Yú,zài cái jīng dà xué guó jì zhèng zhì xì jiāo wài jiāo xué。
你 好!我 名 叫 韩 瑜,在 财 经 大 学 国 际 政 治 系 教 外 交 学。
こんにちは。私は韓瑜と申します。財経大学国際政治学部で外交学を教えています。
仕事を探している場合、面接試験で自己紹介を求められることがあります。この場合は、面接試験官の問いに応じて返答しつつ、自己紹介をしていきます。
基本情報
基本情報は名前、年齢、出身地、民族、社会的立場、未婚か既婚か、学歴、職歴、専攻科目以外の技能などを順に含めます。
Qǐng jiè shào yí xià nǐ de jī běn qíng kuàng。
A: 请 介 绍 一 下 你 的 基 本 情 况 。
あなたに関する基本的情報を紹介してもらえますか。
Gè Wèi hǎo!Wǒ shì Zhào Fēng,xiàn nián sān shí suì,Shǎn xī Xī ān rén,hàn zú,
B: 各 位 好!我 是 赵 锋,现 年 三 十 岁,陕 西 西 安 人,汉 族,
gòng chǎn dǎng yuán,yǐ hūn,èr líng líng yī nián bì yè yú xī ān jiāo tōng dà xué
共 产 党 员,已 婚,2001年 毕 业 于 西 安 交 通 大 学
chuán bó gōng chéng xì,huò gōng xué xué shì xué wèi。
船 舶 工 程 系,获 工 学 学 士 学 位。
皆さん、こんにちは。私は趙鋒と申します。今年30歳になります。陜西省西安出身、 漢民族で共産党員、既婚者です。2001年に西安交通大学船舶技師科を卒業、工学学士の学位を取得しています。
制限時間内で自己紹介
限られた時間内に自己紹介をするよう求められることもあります。
「一 分 钟 自 我 介 绍」(yì fēn zhōng zì wǒ jiè shào)は制限時間一分以内で自己紹介することです。
1分以内ですから、およそ240字以内で自己紹介しなくてはなりません。場面は学校、職場、試験会場など様々ですが、話せる内容はわずかですから、必須事項を選択し、十分に練習しなくてはなりません。
「容 我 用 三 分 种 的 时 间 自 我 介 绍。」(róng wǒ yòng sān fēn zhōng de shí jiān zì wǒ jiè shào)と逆に自分から時間を制限して自己紹介させてほしいという事もあります。
虚偽まじりの自己紹介
面接の場面に限らず、自己紹介には楽観的な見方が必要です。度重なる不採用に業を煮やし、面接での自己紹介の際に真実ではないことを伝える人もいます。
2013年の「武汉晚报」(Wǔ hàn wǎn bào)という新聞よりニュースを一つ選んでみました。
【姜さん、25歳女性の場合】
複数の会社に合計で41回も面接を受けたのに採用してもらえなかった姜さん、25歳女性です。
彼女は、いずれの会社も、既婚者でありながら子供がいないという理由で自分を採用してくれなかったと認識しています。
記者は彼女が面接を受けた会社のうち何件かに確認してみましたが、会社側は決してそれが理由ではないと言います。
とはいえ、姜さんは真実の自己紹介があだとなっていると思い込んでおり、記者にこう激白しました。
「私、次に面接を受ける時には未婚だって言います。」