留学生のための中国語フレーズ集:心を開くシンプルな言葉

    1. 中国語日常会話

    コミュニケーションをする際に、自分ではこれはいい言葉だと思って使ったのに誤解を生んでしまうものがあります。

    逆に「こんな簡単な言葉なのに」と思う言葉でも使ってみると意外と人の心を開く場合があります。どういうケースがあるのでしょうか?

    留学生のための中国語フレーズ集:心を開くシンプルな言葉

    簡単でもいい言葉

    ご飯食べた?

    留学生仲間が大学構内で中国人学生と知り合いになりました。時おり校内ですれ違いますからお互いに挨拶をしたり、声をかけて少し簡単なおしゃべりをしたりします。

     Mài kè!

    A: 麦 克 !

    マイク!

    Zhāng Yì lóng!

    B: 张 翼 龙 !

    張翼龍!

    Chī fàn le ma?

    A: 吃 饭 了 吗?

    ご飯は食べたかい?

    Hái méi yǒu。

    B: 还 没 有。

    まだだよ。

    これは中国人にとっては普通の会話で、「吃饭了吗?」もしくは「吃饭了没有?」と尋ねることでちょっとした気遣いのニュアンスを含む、いい意味の言葉になります。

    【気遣いを感じ取ろう】

    ところが欧米から来た留学生にとってこの言葉は気にさわるようです。

    個人のプライバシーを尊重する考え方が原因かもしれませんが、「なぜすれ違うたびにご飯を食べたかを聞かれなければならないのか」と、少々複雑な気分になるようです。

    ところが、そう尋ねている中国人は本気で相手がご飯を食べたかどうかを聞いているわけではないのです。

    どこ行くの?

    同じように、すれ違う際に「どこに行くの?」「你去哪儿呢?」(Nǐ qù nǎr ne?)と尋ねられる場合があります。

    これも中国人は簡単なあいさつの感じで言っているのであって、なにも本当にどこに行くのかを知ろうとしているわけではありません。

    こういう時はどこに行くかを正直に告げる必要はなく、

    Wǒ yào qù mǎi dōng xi。

    我 要 去 买 东 西。

    ちょっと買い物に。

    Wǒ yào liù liu。

    我 要 遛 遛。

    ぶらぶらっと散歩してくるわ。

    と返すだけでよいのです。

    簡単な言葉でコミュニケーション

    さて、私の通う大学内のとある「小卖部」(xiǎo mài bù)、つまり食品や文具・日用雑貨などを扱う小さな売店なのですが、そこでレジ係として働いているある40代後半の女性店員がいました。

    ほぼ毎日買い物に行くのですが、いつも苦虫をかみつぶしたような顔をしていて、一度も笑っている顔を見たことがありません。

    むしろこちらが何か怒られているかのような気分になってしまいます。

    それでも店に行くたびに「你好!」と「谢谢!」を言い続けて半年、最初の学期が終わるころには私が店に買い物に行くとニコッと笑ってくれるようになりました。

    ささやかな言葉でもコミュニケーションを取ろうという意思は通じるのだなと感じました。

    感謝の言葉

    大学の外には食堂街があります。昼休みにもなると大勢の学生がどっと店にやってくるので、コックも店員も大わらわです。

    大抵の客は店員と会話することもなく、食事を済ませて代金を払って店を出て行くだけですが、こんな忙しい時にも店員とちょっとした短い会話をして仲良くなる事が出来ます。

    Fú wù yuán!Qǐng jié zhàng。

    A: 服 务 员 !请 结 帐。

    店員さん、お勘定をお願いします。

    Yí gòng 32kuài。

    B: 一 共 32块。

    全部で32元になります。

    Hǎo。Nǐ men diàn de chú shī zuò de cài zhēn hǎo chī!Xiè xie!

    A: 好。你 们 店 的 厨 师 做 的 菜 真 好 吃 !谢谢 !

    わかりました。あなた達のお店のコックさんが作る料理は本当においしいですね。ありがとう。

    Bú kè qi。

    B: 不 客 气。

    どういたしまして。

    留学したばかりの頃は中国語もよく話せず、寮や授業でもわからない事だらけです。

    何かが突発的に起きた時に、それをどう表現すればいいのか困ってしまうことがあります。

    問題解決に対するお礼

    留学生寮に入った次の日、外から帰ってみると、なんと一人部屋であるはずの私の部屋に誰かの荷物が大量に置かれており、シャワー室には洗濯物が干してあるではありませんか!

    実は留学生事務所の手違いで、スーダンから来た学生のトランク類が私の留守中に運び込まれていたのです。

    とにかく大急ぎで寮の受付へ行って身振り手振りで説明し、間違っていることに気づいてもらいました。

    係りの女性スタッフのその時の対応がとてもよかったことを私は後になって自分の言葉で感謝しました。

    Nà ge shí hou,wǒ hái bù néng shuō Hàn yǔ,

    A: 那 个 时 候,我 还 不 能 说 汉 语,

    lián zì jǐ dōu bù zhī dào gāi zěn me gēn nǐ men jiǎng suǒ fā shēng de shì,

    连 自 己 都 不 知 道 该 怎 么 跟 你 们 讲 所 发 生 的 事,

    bú guò nǐ de fú wù tài dù fēi cháng hǎo,wǒ jiù hěn fàng xīn,

    不 过 你 的 服 务 态 度 非 常 好,我 就 很 放 心,

    yǒu le nǐ men de bāng zhù,wǒ cái néng guò hěn shū fu de liú xué shēng shēng huó,

    有 了 你 们 的 帮 助,我 才 能 过 很 舒 服 的 留 学 生 生 活,

    zhēn xiè xie nǐ!

    真 谢 谢 你!

    あの時はまだ中国語をしゃべれなかったから、自分でも起きたことをどうやってあなた達に説明したらいいかわからなかったわ。でも、あなたの対応がすごく良かったからとても安心できたの。あなた達の助けがあったからこそ、とても快適な留学生活を送る事ができたわ、本当にありがとう!

    Bú kè qi,zuò nèi xiē shì shì méi shén me liǎo bu qǐ de,

    B: 不 客 气,做 那 些 事 是 没 什 么 了 不 起 的,

    nà shì wǒ yīng gāi zuò de shì。

    那 是 我 应 该 做 的 事 。

    どういたしまして。そういうことをしたからといってたいしたことではありません。それは私が当然すべきことでしたから。

    こうした、ささやかながらも人を和ませるいい言葉を聞くと、ほっと気持ちがなごみますね。

    「ありがとう」と書かれた黒板を掲げる中国の少女。

    最初に覚えたらいい中国語

    中国語を勉強し始めようというときに、どんな言葉から覚えたらいいでしょうか?

    もちろん谢谢xièxie)などの短いフレーズから覚えるのもいいですが、本当に中国語が上達したいなら、最初に覚えたらいい中国語があるのです。

    日本人が満足してるだけのフレーズ

    日本人が中国語を勉強するときの教科書は、日本人が満足感を味わえるように作られています。

    つまり日本人が日本文化の中で初めてあった人にこう言いたい、と思うようなフレーズがのせられているのです。

    ですが、そのフレーズは中国文化では適切でない場合は少なくありません。例えばこんな中国語です。

    chūcìjiànmiànqǐngduōguǎnjiào

    初次见面、请多管教

    初めまして、今後よろしくお願いします

    ごくごく自然に感じるこの中国語は、日本人が言いたいだけの中国語で、中国人が聞いたら笑ってしまうレベルの使わない中国語です。

    日本人は初めてあった人に日本文化に基づいて謙虚な気持ちを言い表し満足かもしれません。

    しかし、中国文化では最初の挨拶はお互いの距離を詰めるという目的なので、違和感しかありません。

    こんな中国語、むしろ覚えないほうがいいでしょう。では中国人は最初にあった時にどんなふうに挨拶するのでしょうか?

    Young,Confident,Asian,Business,Executive,Reaching,Out,For,A,Handshake.

    覚えたほうがいい中国語

    最初の挨拶

    中国文化では最初にあった時、こんな風なやり取りがなされます。

    nǐhǎonǐhǎowǒjiào〇〇qǐngwènzěnmechēnghūnǐ

    你好你好。我叫〇〇。请问怎么称呼你?

    こんにちは。わたしは〇〇といいます。あなたをどう呼んだらいいですか?

    仲良くなることが目的なので、中国文化では最初に誰かにあった時、こんな軽い感じではいります。この你好你好nǐhǎonǐhǎo)という軽いフレーズを覚えましょう。

    もしかしたら日本で売っている中国語の教科書には、畏まった言い方の「あなたのお名前は?」を意味する「您贵姓」(nínguìxìng)とか、それに対する返答で「免贵姓」(miǎnguìxìng)などは相手への礼儀なので自己紹介の時に覚えましょうなんて書いてるかもしれません。

    しかしそれも中国で日本文化を実践したいだけの独りよがり中国語なので、覚えないほうがいいかもしれません。

    発音上昇

    さらにどんな中国語を覚えたほうがいいのでしょうか?中国文化に沿った挨拶のほかに覚えたほうがいいのは、中国語が上手になるうえで欠かせない中国語です。

    正直なところ中国人は日本人のへたくそな中国語を聞くとイライラします。それは外国人のへたくそな日本語を聞くと日本人がイライラするのと同じです。

    中国語は声調言語で発音がとても重要なので、日本人が最初に覚えたほうがいい中国語は次の言葉です。

    qǐngnǐjiūzhèngwǒcuòwù de fāyīn

    请你纠正我错误的发音

    どうぞわたしの発音で間違った部分を正してください。

    もしかしたら日本人的には覚えたくない種類の中国語かもしれませんが、これも最初に覚えたほうがいい中国語です。

    中国語を覚えたての時に間違いを指摘されるのはへこむのですが、この一言を言える人が上手になっているからです。

    中国で話してみるときは上記のフレーズを述べて、中国人からOKが出るまで発音を正してもらいましょう。

    Woman,Holding,Hands,,Apologize,,Pray

    聴解能力上昇

    中国語で会話するには、上手に話せるようになるだけでなく、聞き取れるようになる必要もあります。そこで覚えたほうがいいのは…

    zàishuōyībiānhǎo ma

    2,再说一边好吗?

    もう一度言ってもらっていいですか?

    中国人の言っていることが聞き取れないことはよくあります。全く聞き取れないかもしれません。

    そこで上記のフレーズも重要です。こういえばゆっくりと分かりやすい言葉を選んで発音してくれるからです。

    日本人は相手に迷惑かけたくないと感じ、聞き取れなくてもわかったふりをしたくなるかもしれません。実際筆者もそうしたことがあります。

    しかしわかったふりをしても、聞き取れていないことは中国人にばれています。

    听力(tīnglì)、つまりは聴解能力を向上させるには、恥を忍んで「もう一度言ってください」と言えないといけないのです。

    中国語は一人で教科書で学ぶものではない

    中国語の教科書に書いてある中国人が使わないフレーズを覚えても何の意味もありません。

    今回考えてきた通り、最初に覚えたらいいのは、中国人が実際に使う簡単なフレーズです。

    自分の中国語を上昇させるために、上記の中国語フレーズも最初に覚えましょう。文法も単語もあとは自然と中国人と話していれば増えていくというものなのです。

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