結婚を決めた中国人の二人が、結婚式を2回以上挙げるかどうかで頭を悩ませる場合があります。
国土の広い中国ですから、もしそれぞれの実家が離れているなら、当事者双方の実家のある都市で友人や親戚を招いて式を挙げる必要があるかもしれないからです。
レッスンの内容
結婚式は何回?
Lǎotiānyé bǎ nǐmen tiān nán dì běi de liǎng ge rén yòng hóng shéng bǎng zài yìqǐ,
A: 老 天 爷 把 你 们 天 南 地 北 的 两 个 人 用 红 绳 绑 在 一 起,
duō làngmàn a!
多 浪 漫 啊!
神様が北の果てと南の果てのこれほど離れた所にいたあなたたち二人を赤い糸で結ばれたなんて、なんてロマンチックなのかしら。
Dàn háishi yǒu xiē bìxū děi kǎolǜ de xiànshí wèntí。
B: 但 还 是 有 些 必 须 得 考 虑 的 现 实 问 题。
Wǒ shì dōngběi rén,shì Jílín de,Xiǎowū què shì Hángzhōu rén,
我 是 东 北 人,是 吉 林 的,小 吴 却 是 杭 州 人,
nàme hūnyàn yào bàn liǎng cì ma?Liǎng cì dōu shì nán fāng táo qián,
那 么 婚 宴 要 办 两 次 吗?两 次 都 是 男 方 掏 钱,
háishi nán fāng dìfang bàn de nán fāng táo qián,nǚ fāng bàn de nǚ fāng táo qián?
还 是 男 方 地 方 办 的 男 方 掏 钱,女 方 办 的 女 方 掏 钱?
Dàodǐ zài nǎ fāng shì zhǔ bàn de?
到 底 在 哪 方 是 主 办 的?
Wǒ bà mā,háiyǒu yéye náinai、lǎolao、dàyí、èryí,tāmen dōu yǒu gège kànfǎ ne。
我 爸 妈,还 有 爷 爷 奶 奶、姥 姥、大 姨、二 姨,他 们 都 有 各 个 看 法 呢。
でもやっぱり現実的に考えなくてはならない問題がいくつかあるのよ。私は東北の吉林省出身で、相手の呉さんは杭州の人でしょ。それなら披露宴は2回しなきゃならないのかしら?2回とも男性側がお金を出すのか、それとも男性側の町で開く時は男性側が、女性側が開く時は女性側が費用を賄うことにするのか?2回するとしたらどちらを主会場とみなすことにするのか?両親と父方の祖父母、母方の祖母、それに母の上の姉さんと二番目の姉さんのみんなが、それぞれ言い分があるのよ。
Yīnggāi shì nán fāng nà biān nán fāng chū,nǚ fāng nà biān nǚ fāng chū,
A: 应 该 是 男 方 那 边 男 方 出,女 方 那 边 女 方 出,
wǒ tīng bírén shuō,yǒuxiē rén hái zài gōngzuò de dìfang bàn dì sāncì de ya。
我 听 别 人 说,有 些 人 还 在 工 作 的 地 方 办 第 三 次 的 呀。
当然男性側の分は男性が、女性側が開く分は女性側が出さなくてはね。私聞いたことがあるけど、ある人たちは仕事をしている街で3回目の式を挙げるのだそうよ。
Shì a!Wǒ dānwèi de lǐngdǎo xiǎng ràng wǒmen zài Běijīng yě yào bàn,
B: 是 啊!我 单 位 的 领 导 想 让 我 们 在 北 京 也 要 办,
chúle yāoqǐng dānwèi de lǐngdǎo hé tóngshìmen yǐwài,
除 了 邀 请 单 位 的 领 导 和 同 事 们 以 外,
hái yāoqǐng gēn gōngsī yǒu guān de bīnkèmen,jìcǐ jīhuì bǐcǐ jiāoliújiāoliú,
还 邀 请 跟 公 司 有 关 的 宾 客 们,借 此 机 会 彼 此 交 流 交 流,
yàoshi zhèyàng,wǒmen gāi huā le duōshao qián ne?
要 是 这 样,我 们 该 花 了 多 少 钱 呢?
そうなのよ!うちの会社の社長は私達に北京でも式を挙げろって言うの。会社の重役や同僚たちだけでなく、会社に関係するお客様も招いて、これを交流の機会にしようというのよ。もしそんなことになれば、いったいどれだけ費用をかけなければならないのかしら?
中国人にとっても結婚式は一生に一度の大切な行事です。大勢の客を招き、華やかに執り行う事で新郎新婦「新郎新娘」(xīnláng xīnniáng)の前途を祝福します。
流行は西洋式
最近の流行は「新娘」が西洋式のウエディングドレス 「婚纱」(hūnshā)を、「新郎」がスーツ「西服」(xīfú)を着用して写真館で記念撮影 「婚纱摄影」(hūnshā shèyǐng)をすることです。
「婚纱摄影」の際に、何着ものドレスや中国の伝統的な衣装に着替え、写真館の中でだけでなく、有名な建物や公園など屋外で撮影することもあります。
【写真撮影への情熱】
「婚纱摄影」のためだけに「青岛」(Qīngdǎo)や「上海」(Shànghǎi)に行って撮影するカップルもいます。
式を挙げる1~2ヶ月前にあらかじめ撮影した写真をアルバムにして家族や親せきに配るのは日本と似ています。
それを当人と同サイズほどにまで拡大して額に入れ、式場や新居に飾ったりすることもあります。
結婚式の習慣
結婚式については、当然のことですが地域それぞれの習慣や風習があります。とりわけ農村地域ではその地域ならではの方法があるようです。
式の決め方
一般的には男性側が主になって結婚式「婚礼」(hūnlǐ)を執り行います。
式場や式の規模、式のこまごまとした内容や調度品、また披露宴の形式などは、結婚当事者だけでなく両家が相談して決めるのが普通です。
民族衣装へのお色直し
最近の新郎新婦は式の間にウエディングドレスから中国式の衣装にお色直しをします。西洋式の儀式を選ぶ人も増えてきてはいますが、中国式にこだわる両親の意向をくむ場合も少なくありません。
中国では古代より、結婚式の伝統的衣装の色は赤が基調です。それで男女ともに赤い色の衣装や飾りを身に着けます。少数民族の衣装を好んで選ぶカップルもいます。
何度も結婚式を挙げる理由
実家間の距離
彼らが結婚式を2回以上挙げる背景には、二人の実家が離れているという地域的な理由以外の要素も影響しています。
経済発展
経済的な発展によって、平均的な家庭が結婚式にかけることのできる費用は以前より高い水準になりました。
交通手段の多様化と高速化は、遠い地方との行き来の時間を大幅に短縮しました。
一人っ子
また、一人っ子で育った我が子には、何としても一生に一度の華やかな旅立ちをさせてあげたいという親の気持ちもあります。
さらに1990年代以降、物質的に比較的恵まれた環境で育った若者は、親の望む形式以外に、自分たちなりのオリジナリティーのある結婚式を行いたいという願いが強いという傾向も影響しているかもしれません。