語学留学で海外から中国を訪れる学生たちは、大学でそれぞれの言語レベルに応じたクラスに分けられます。
中級以上のレベルになると、中国語で自分の気持ちや考えを表現するプレゼンテーションの授業があるのですが、どんな様子なのか少し見てみましょう。
レッスンの内容
色々な文化に触れて
さて、私のクラスメイトは、韓国人、タイ人、ロシア人、日本人、ウクライナ人、キューバ人、フランス人、イタリア人、ハンガリー人、ガーナ人、インドネシア人、アメリカ人、イギリス人、ナイジェリア人、ポーランド人、ハンガリー人、ブルガリア人、パキスタン人と本当に様々な国籍でした。
でも、母国を離れ、最低でも半年間、同じ教室で中国語を一緒に学ぶという共通点があります。
また、自国とは異なる中国の言葉、空気、文化などに触れた感動や驚きといったさまざまな体験もあります。
この授業は、こうした体験を今まさに学んでいる中国語でクラスメイトに表現することで、相互の理解を深め、互いの文化や考え方を尊重するという目的があるようです。
語学学校でプレゼンテーション
始めにこの授業担当の先生が一人目の司会者を指名します。
テーマを決めて
指名された司会者役の生徒は、次回の授業で各自がプレゼンテーションをするためのテーマを決めなければなりません。
クラスメイトに与えられる準備期間は一週間。その間に、各自で今までに学んだ中国語のフレーズや慣用句表現、成語、ことわざ等のあらゆる表現方法を駆使した文章を考えなくてはなりません。
司会も生徒
授業が始まるとまず司会者役の生徒が前に立ちます。そして、自分がなぜこのテーマを選んだのかをみんなに説明します。
問題提起の場合もあれば、発端となったある出来事を紹介するという場合もあります。続いて、司会者に指名された生徒が順に自分が準備した内容をプレゼンテーションしていきます。
まちがいを恐れずに
もちろん、間違った使い方をしてしまう言葉もたくさんあります。
しかし実際に口に出して話すことで、ノートに書いて準備していた時には気づかなかった間違いに気づいたり、自分では気づかない間違いをクラスメイトが指摘してくれたりします。
さらに生徒たちがみな、ある言葉の使い方を間違っている場合は、先生がそれを指摘し、なぜ間違っているのかと正しい用法を教えてくれるのです。
より正しい言葉を学ぶ
生徒たちのプレゼンテーションの間に、これは良い表現だと思える言葉が出たり、注釈を入れたほうがいいという言葉が出たり、また間違った表現が出たりすると先生はそれを黒板に書いていきます。
こうして、全員がプレゼンテーションを終えると、より正確で表現豊かな中国語の使い方を先生が説明していきます。
プレゼンテーションのテーマ例
クラスメイトが選んだテーマをいくつかご紹介しましょう。
Xué Hànyǔ de guòchéng zhōng,yù dào de kùnnan
学 汉 语 的 过 程 中,遇 到 的 困 难
中国語を学ぶ過程で直面した困難
Zuìhòu yì tiān nǐ zuò shénme?
最 后 一 天 你 做 什 么?
最後の一日、あなたは何をしますか?
Zhēnxī shíjiān
珍 惜 时 间
時間を大切にする
Wǒmen dōu zhīdào,shíjiān hěn bǎoguì,měi ge rén dōu yào zhēnxī shíjiān,
我 们 都 知 道,时 间 很 宝 贵,每 个 人 都 要 珍 惜 时 间,
gǔrén yě shuō guò,yíkè qiānjīn,yíkè shì zhǐ hěn duǎn de shíjiān,
古 人 也 说 过,一 刻 千 金,一 刻 是 指 很 短 的 时 间,
cídiǎn lǐ yǒu jiěshì,
辞 典 里 有 解 释,
zài gǔdài yǐ lòuhú jì shí,yí zhòuyè fēn wéi yìbǎikè,
在 古 代 以 漏 壶 计 时,一 昼 夜 分 为 一 百 刻,
zhì Qīng chū dìng wéi jiǔ shi liù kè。
至 清 初 定 为 九 十 六 刻。
Jīn yòng zhōngbiǎo shí,yíkè wéi shíwǔ fēn zhōng。
今 用 钟 表 计 时,一 刻 为 十 五 分 钟。
私達は誰もが時間がとても貴重であり、各自が時間を大切にするべきだという事は知っている。古代の人も一刻千金と言っていた。一刻とはとても短い時間を指す。辞書で説明していたが、水時計で時間を測っていた古代においては一昼夜を百刻に分けていた。清王朝初期になるとそれを九十六刻に分けた。現在用いている時計では、一刻を15分としている。
もし、誰かと一緒に中国語を学んでいるなら、こうしたプレゼンテーション形式での表現を試してみるのも面白いですよ。