イギリス人はよくお天気を話題にすると言います。そして最近は中国でも天気がよく話題にのぼるようになりました。
といっても別に中国が紳士の国になったというわけではなくて、理由はひとえにあの問題のせいーそう、大気汚染です。
レッスンの内容
お天気の話題、中国の場合
谈天气,中国怎么谈?
最近話題のこの汚染物質は、
wù mài
雾霾
と呼ばれます。
wù mài tiān qì
雾霾天气
と言えば、スモッグが発生する天気、ということです。汚染度により、
huáng sè→chéng sè→hóng sè
黄色→橙色→紅色
の警報が出されます。
黄色から橙色に変わるあたりで、視界の悪さから高速道路は閉鎖になり、航空機の離着陸にも影響が出ます。移動の予定、人の出迎えなどがある日は注意が必要です。
今はスマホのアプリで「China Air Control」「中国天気網」などがありますので、ダウンロードしてチェックされている人も多いですね。
大気汚染会話のかわし方
北京を始めとした中国の大気汚染は深刻ですが、この話題になった時に、あまり中国人の感情を害さず、淡々とその場を乗り切る方が賢明です。
例えば、タクシーに乗って、運転手さんが
「どっから来たの?日本人?北京の空気汚いでしょう。日本の空気はきれいでしょう。日本は科学技術が発達しているし、金もあるし・・・・」
と、なんとなくいやな方向へ話を持って行かれそうになった時、一言こうはさんでみてください。
běi jīng běn lái shì pén dì bù guā feng pái bu chū qù
北京 本来是 盆地,不刮风 排不出去
北京はそもそも盆地だから、風が吹かないと(汚染が)拡散しにくいんですよね
と、相手への同情をやや示した形で応えます。
そうすると、運転手さんはちょっとなぐさめてもらったような気もするし、おっ、こいつなかなか科学的なこと言うな、北京の地理も知ってるなと思い、話の方向をぐぐっと軌道修正してきます。
そしてたいがい、
duì ya běi jīng yì guā fēng jìu hǎo le
对呀,北京 一刮风 就好了
そうなんだよ、風さえ吹けば北京はいいんだけどね
とか、
shì de běi jīng yì xià yǔ jìu hǎo le
是的,北京一下雨 就好了
そうなんだよ、雨さえ降ってくれれば北京はいいんだけどね
とか言います。雨の話が出たら、
kě shi hǎo xiàng zuì jìn xià yǔ měi xià tòu
可是 好像 最近 下雨 没下透
でも最近雨が降ってもスカッとしませんね
と言ってみましょう。
雨の後の青空は…
この「下透」(xiàtòu)、すごく中国語らしい表現です。
重く厚くいまにも落ちて来そうな鉛の雨雲が崩れるようにどどーっと雨が降った後、降り切って空に一滴の湿気も残っていない、すっきり空が透明になる、それが「下透」です。
ですから降った後は青空でないといけません。真っ赤な夕日でないといけません。
でも最近は、降った後も汚染が空に残っていることが多いのはとても残念です。カラッとした北京っ子の気質のような、世界で一番美しい北京の青空が戻るのはいつのことでしょう。