レッスンの内容
中国の会社の役職
今回は、中国の会社における役職の呼び方について、ご紹介したいと思います。
ではまず、次の中国語を見てください。
经理
日本語にも「経理」という職種はありますね。
しかしもちろん、これは引っかけ問題ですので、正解は「経理」ではありません。
中国語の「经理」は、なんと「社長」「支配人」「経営者」など、つまりトップマネジメントのことを指すのです。
さらに、「总经理」といえば、「総支配人」「最高経営責任者」という意味になります。
ですので、
他是我们公司的经理
(彼がわが社の社長です)
と紹介されたとき、
(ああ、役職がついていない一般の経理職の人か)
などと勘違いして、失礼な態度を取らないよう気をつけましょう。 ちなみに、日本語の「経理」は、中国語では「会计」となります。これは違和感なく覚えられるでしょう。
また、日本語の「取締役」は、「董事长」と訳されます。こちらも併せて覚えておきましょう。
誤解を招きやすい役職名として、もうひとつ。
科长
これもそのまま「科長」と解釈してはいけません。
中国語の「科长」は、日本語ではワンランク上の「課長」クラスに相当するのです。
では、日本語の「係長」に相当する役職名はというと、「股长」がそれに当たります。
他刚升任股长
(彼は係長になったばかりだ)
「刚」は、「(行動や事象が完了)「~したばかりだ」という意味になります。
中国語の「股」は「株」の意味
これに関連しますが、中国語の「股」は、日本語と同じく足の「股」の意味のほかに、なんと「株」の意味があるのです。興味深いですね。
ですので、
「股份公司」は「株式会社」、
「股票」は「株券」
という意味になります。
取引先の会社名が「○○股份公司」だった場合、「股に関係した会社?いったい何を作っているんだ?」などと戸惑わないようにしましょう。
私たちの頭の中にはたくさんの言葉の引き出しがあります。
単語の引き出し、文法の引き出し、文章の引き出し…….
けれども、3年以上中国語を勉強したにもかかわらず、突然誰かに中国語で質問されると簡単な答えさえすぐに出てこない理由は何でしょうか?
コミュニケーションは卓球のように、「打っては返し、返しては打つ」をリズミカルに行わなければいけません。
簡単な単語一つでもすぐに答えられると会話がグンと楽しくなります。
今まで単語や文法の引き出しからパズルのように一つ一つ探してははめ込もうとしていませんでしたか?
これからはぜひ文章の引き出しを作ってみてください。
「文章まるごと暗記」を実践していくうちに、いつのまにか口ごもらずリズミカルに会話している自分を発見するでしょう。