レッスンの内容
美容院に行ったときの表現
いささか唐突な話ではありますが、海外への旅行と、駐在または留学の大きな違いのひとつに、「現地で美容院に行く」機会があるか否か、ということが挙げられるのではないでしょうか。
そこで今回は、美容院に行ったときの中国語会話を学習してみたいと思います。
欢迎光临,今天您想理什么样的发型?
(いらっしゃいませ、本日はどのようなヘアスタイルにいたしましょうか)
「欢迎光临」(いらっしゃいませ)は、いまでは日本でもよく耳にする言葉になりましたね。
とくに東京の秋葉原など中国人観光客が数多く訪れる街では、店内放送でも「欢迎光临」で始まる案内メッセージが流れているようです。
「理什么样的发型」は、「理发型」(理髪する、髪型を整える)という単語の「理」と「发型」を切り離して、その間に「什么样的」(どのような)を挟み込んだ文です。
離合詞
このような形式の文を、「離合詞」といいます。
「離合詞」の例文には、以下のようなものもあります。
我帮他的忙。
(私は彼を手伝います)
これは、「帮忙」(手伝う)の「帮」と「忙」を切り離して、間に「他的」(彼の)を入れたものです。
快要夏天了,所以请剪短点儿吧。
(もうすぐ夏なので、短めに切ってください)
「快要~了」は「もうすぐ~になる」の意味です。
「了」がついていますが、「夏になった」ではないので、注意しましょう。
请把额前头发剪短至眉上。
(前髪は眉の上まで切ってください)
「把」は、動詞が補語を伴う場合に、名詞(目的語)との語順を逆にするために用います。
上の文ですと、動詞「剪」(切る)が、その目的語である「額前头发」(前髪)の後ろに置かれ、動詞の後ろにその補語「短至眉上」(眉の上まで)が続いています。
人間の体のなかで、何もしなくても勝手に伸び、お手入れが必要なのが髪と爪です。
爪は特別な技術がなくても自分でさっと切れますが、髪の方はなかなかそうはいきません。
伸びてきたら美容院に行って、カットをお願いしなくてはならないでしょう。
しかし、意思疎通がうまくいかないと、とんでもない髪型にされる恐れがあります。
そうならないために、基本的な会話フレーズを身に付けておいて、自己防衛を図ることをおすすめします。
つぶやき
私たちの頭の中にはたくさんの言葉の引き出しがあります。
単語の引き出し、文法の引き出し、文章の引き出し…….けれども、3年以上中国語を勉強したにもかかわらず、突然誰かに中国語で質問されると簡単な答えさえすぐに出てこない理由は何でしょうか?
コミュニケーションは卓球のように、「打っては返し、返しては打つ」をリズミカルに行わなければいけません。
簡単な単語一つでもすぐに答えられると会話がグンと楽しくなります。
今まで単語や文法の引き出しからパズルのように一つ一つ探してははめ込もうとしていませんでしたか?
これからはぜひ文章の引き出しを作ってみてください。
「文章まるごと暗記」を実践していくうちに、いつのまにか口ごもらずリズミカルに会話している自分を発見するでしょう。
勉強すれば、あなたも中国語が話せるようになりますよ。