今はお客様からの問い合わせや取引上のやりとりなど、メールやチャットの使用頻度が格段に増えていて、ビジネス中国語としては文章作成が重要になってきています。
そこで今回はビジネス中国語の基礎編として、メールの書き方を見てみることにしましょう。
レッスンの内容
メールの書き方
メール文章の基本構成自体は、日本語のメールとさほど違いはありません。まずは件名があって、宛名、あいさつ文、本文、締めです。
标题
(biāo tí:件名)
用件の趣旨を簡潔に書きます。「××について」は、关于~(guān yú~)となります。
guān yú shòu hòu wù
关于售后服务
アフターサービスについて
guān yú tuì huò wèn tí
关于退货问题
返品の問題について
guān yú shàng mén bài fang guì gōng sī yī shì
关于上门拜访贵公司一事
貴社訪問の件について
关于~は使いやすい言葉で、確かによく使われますが、基本はあくまでも伝えたい内容の趣旨に沿った件名を簡潔につけること。
关于~がそぐわない場合もありますから、その時々で臨機応変に。
例えば、「新上任的问候(xīn shàng rèn de wèn hòu:新任のご挨拶)」など。
收件人
(shōu jiàn rén:受信者)
日本語の「拝啓~」や「前略~」などに当たり、「尊敬的」+收件人の姓名を明記します。
役職が付いている方でしたら、お名前の下に役職を、役職が不明な場合は先生/女士/小姐をつけます。最後に「:」コロンを忘れずに。
zūn jìng de lǐ jīng lǐ:
尊敬的李经理:
拝啓 李経理
zūn jìng de xiān sheng/nǚ shì/xiǎo jiĕ:
尊敬的张先生/女士/小姐:
拝啓 張様
女性への敬称は女士/小姐となります。
女士は、英語のlady、 madam、Ms.、ma’am、young ladyに該当し、既婚女性と未婚女性のどちらにも使えて、その方の未既婚が不明な場合は女士を使いましょう。
小姐は、lady、Miss、young ladyに該当します。
一斉送信の場合は、「尊敬的」+「各位」「同事」「领导」となります。
zūn jìng de gè wèi tóng shì:
尊敬的各位同事:
各位 関係者各位 スタッフ一同
zūn jìng de gè wèi lǐng dǎo:
尊敬的各位领导:
責任者各位、チームリーダー各位
正文
(zhèng wén:本文)
①开头(kāi tóu:書き出し文):2文字空けて、您好!と書いて改行し、本文に移ります。
②具体内容(jù tǐ nèi róng:具体的内容):2文字空けて書き始めます。
2行目からは左詰めにします。内容が変わるときは、改行し2文字開けて書き始めます。
内容は業種によって実にさまざまですので、一般的なフレーズについて「ビジネス中国語2」で取り上げます。
结尾
(jié wĕi:結び)
正文が終わったら改行し、2文字空けて「此致」と書きます。再び改行し、左詰めで「敬礼!」と書きます。
「此致」は「お話はここまでです」、「敬礼!」は「あなたに敬意を表します」となるでしょうか。
きれいにまとめれば「謹んで申し上げます」ということになりますから、日本語の「敬具」に該当します。
「此致敬礼!」の他に、「祝~」などの商売繁盛や健康を願う言葉をいれることもあります。
著名
(zhù míng:署名)
発信者の名前を記します。メールソフトの署名機能に登録してある社名、氏名、役職、住所、電話、ファックスなどを使っても大丈夫ですが、4行以内にまとめるのが適当なようです。
日期
(rì qī:日付)
メールは発信日時が自動的に表示されますから必要とも思ってしまいますが、中国の場合は敢えて記します。