日本人が知らない!中国語の独特な読み方と変化

  1. 中国語発音

中国の首都を日本人は当然のようにペキンと言います。しかしこの読み方は日本人だけ世界の他の国はすべて全く違う発音をしているのを知っておられましたか?

日本人が知らない!中国語の独特な読み方と変化

日本人の独特な読み方

日本人は気づいていませんが、漢字の国であるゆえの独特の問題を抱えており、それゆえ近年日本でこの問題を解決する動きがあるのです。

先ほど出てきたペキン(北京:běijīng)のことをアメリカ人は「ベイジン」と言います。ヨーロッパの国々の方も、韓国人さえ「ベイジン」と言うのです。

重慶のことを「じゅうけい」と発音するのは日本人だけで外国人はすべて「チョンチン」と呼びます。読み方が同じなのは上海くらいかもしれません。

知っておられることと思いますが、日本語には中国から来た音読みだけでなく、日本独特の意味をたどる読み方である訓読みがあります。中国漢字を日本人は訓読みするので世界の中で日本人だけが独特な読み方をしているのです。

実は中国人も独特な読み方を

この自分の国だけ独特な読み方をする問題は日本だけではありません。実は中国のほうがもっと深刻です。

例えば東京のことを、アメリカ人もドイツ人も「トキョ」と長音は発音できませんが、日本の「とうきょう」に倣った読み方をしてくれます。ところが漢字を使う国である中国では「ドンジン」(东京:dōngjīng)と発音します。

これは同じ漢字を使う中国ならではの独特な読み方です。

白い背景に中国のさまざまな都市を指す矢印が付いた道標。

融通性のある日本語

ひとつの漢字につき基本読み方が一つしかない中国漢字に比べ、日本語というのは読み方に幅があり、カタカナを使って外来語を表現することさえできます。

例えば日本ではBananaという英語を「バナナ」、Tomatoを「トマト」と発音できますが、漢字しかない中国ではその音を発音できません。

よってバナナは香蕉xiāngjiāo)と、トマトを西红柿xīhóngshì)と発音します。日本語の「トマト」はヨーロッパの人にもアフリカの人にも通じますが、香蕉xiāngjiāo)は中国国内でしか通じません。

外来語が存在する日本語は、その点中国語より優れていると言えるでしょう。

変化する中国漢字の読み方

最近国際化で世界の読み方を統一するために、そして日本語には外来語を表現する融通性があるために、一部の中国漢字の読み方が変わってきました。

例えば「張さん」という中国人がいるとします。何と読みますか?

「チョウさん」と読みたくなるでしょう。ですがそれでは今は少し時代遅れです。

そのように読むのは日本だけなので、今は国際化で「張さん」のことを音読みで「ジャンさん」と呼ぶように変化しいているのです。

最近の漢字の読み方テスト

では問題です。中国の行政トップの習近平のことを日本語で何と読むでしょうか?

ヒントとして中国語のピンインをつけましょう。

xí jìnpíng

习近平

  1. しゅうきんぺい
  2. シーチンピン
  3. シージンピン

テストの答え

答えは2番です。

彼がトップになってすぐの時は日本の新聞各社は今までの慣例に倣って訓読みである1番の「しゅうきんぺい」と表現してました。

しかし最近は全ての日本のメディア(媒体:méitǐ)は2番の「シーチンピン」と表記しています。ここ数年で変化した読み方です。

変化した理由は中国語の読み方に似せるためですが、中国語学習者から言わせると、jìn)をなぜ「ジン」ではなく「チン」と読ませるのか理由が分かりません。3番の「シージンピン」がより正確な外来語の発音の仕方と思われます。

しかし外国語の発音というのは先に決めた人に倣うという習慣があるので、彼のことはシーチンピンと呼ぶことにしましょう。

中国(中国)のテーブルで親指を立てる2人の年配の女性。

これからは中国語読みを

これからは日本人は中国漢字を中国から本来来た読み方、つまり音読みで発音するようにしましょう。例えば)は「イーさん」ではなく「リーさん」という風にです。

中国人は東京のことをこれからも「Tokyo」と発音せず「ドンジン」と言い続けることでしょう。ですがそれは相手に合わせないという事ではなく、外来語を表現しづらい中国語という言語の限界なのです。

相手に合わせるのは良い関係を保つのに役立ちますので、進んで相手に合わせる国民として、融通性のある日本語を操る国民として、これからは中国人の名前や地名を音読みで行なう習慣を身につけたいと思います。

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