雲南の美味秘宝!伝統的な过桥米线(グオチャオミシェン)を知ろう

  1. 中国世界遺産・旅行

中国の「米线」(mǐxiàn)は米粉が原料の太めのビーフンです。中国雲南省地域の名物料理「过桥米线」(guòqiáomǐxiàn)は人気が高く、各都市には様々なネーミングの「连锁店」(liánsuǒdiàn チェーン店)があります。

でも待ってください。それは本当の过桥米线ですか?

雲南の美味秘宝!伝統的な过桥米线(グオチャオミシェン)を知ろう

販売されているのは「砂锅米线」?

砂锅米线shāguō mǐxiàn

台湾料理のビーフンは日本の緑豆春雨に似ており、どちらかと言うと炒め物やスープ春雨のような使い方をします。それに反して中国の米线は、米粉が原料なので色が白く、一般的にラーメンの太麺のような形状です。

ではさっそく街で見かける「〇〇过桥米线」と書かれた看板の店で商品を注文してみましょう。

すると米线が見えないくらいたっぷりの具材とスープが入った丼か、「砂锅」(shāguō 土鍋)がテーブルに届きます。

具材は「鱼丸」(yúwán 魚肉ツミレ)、「小白菜」(xiǎobáicài チンゲン菜)、「豆芽」(dòuyá 豆もやし)、「豆腐皮丝」(dòufupísī 中国湯葉の千切り)、たっぷりの「海带丝」(hǎidàisī 海藻の千切り)、

蟹棒」(xièbàng カニ棒)、数種類の「鱼豆腐」(yúdòufǔ 魚肉の練り物)、「酸菜」(suāncài 白菜の発酵漬物)などです。

既に煮込まれた具材が丼か「砂锅」に入って出てくるので、これは普通の米线もしくは砂锅米线(寄せ鍋風ビーフン)になります。

では本場の伝統的な过桥米线はいったいどんな料理なのでしょうか?

説明:肉と野菜が盛られた中国の托鉢。

本物の过桥米线とは?

过桥米线の発祥地は雲南省東南部の「蒙自市」(méngzìshì)です。

2019年に登録された蒙自市の「香麒园」(xiāngqíyuán)では、中国各地や海外から来る旅行客に本物の味を知ってほしいというコンセプトのもと、贅の限りを尽くした过桥米线を提供しています。

もちろん35-40元(日本円で約700円前後)のリーズナブルなメニューも用意されています。

ここでは大きな丼に入った特製の「猪骨汤」(zhūgǔtāng 豚骨スープ)、20種類前後の小皿に入った色とりどりの肉、魚、野菜などの具材が膳に美しく盛られて運ばれてきます。

Guòqiáomǐxiànyóusìbùfenzǔchéng:

过桥米线由四部分组成:

yī shìtāng,tāngshàngmiànfùgàiyǒuyīcénggǔnyóu。

一是汤,汤上面覆盖有一层滚油。

Èrshìzuǒliào,yǒuyóulàzi,wèijīng,hújiāo,yán。

二是佐料,有油辣子,味精,胡椒,盐。

Sānshìzhǔliào,yǒushēng de zhūlǐjiròupiàn,jīpú ròupiàn,yúdòufǔ,yúwán,dòufupísī,

三是主料,有生的猪里脊肉片,鸡脯肉片,鱼豆腐,鱼丸,豆腐皮丝,

háiyǒuyīxiēyúpiàn,yāoguǒ,xīnxian de júhuābàn,jiǔcài,qīngcàizhīlèihélinǎggeshēngānchundàn。

还有一些鱼片,腰果,新鲜的菊花瓣,韭菜,青菜之类 和 两 个 生 鹌鹑蛋。

Sì shìzhǔshíjiùshìmǐxiàn。

四是主食就是米线。

过桥米线は四つの部分で構成されています。

1、スープ。スープの表面は高温に熱した油で覆います。

2、調味料。唐辛子油、うま味調味料、胡椒、塩。

3、主な具材。生の豚ヒレ肉の薄切りと鶏ムネ肉の薄切り、魚肉の練り物、魚肉ツミレ、中国湯葉の千切り、ほかにスライスした魚の切り身、カシューナッツ、生菊の花びら、ニラ、野菜類を適量と生のうずら卵二つ。

4、主食の米线

表面が高熱の油で覆われたスープは見た目と異なり非常に高温です。そこに生肉から始めて、小皿の具材と米线を順番に次々と投入していくのです。全体にかき混ぜたら、碗によそっていただきます。

フォーとしても知られるベトナムのヌードル スープは、ベトナム料理の中で最も人気のある料理の 1 つです。

橋を渡って届けた愛妻料理

过桥米线の由来には幾つかの説があり、いずれも夫のために作った愛妻料理だったという共通点があります。

約100年前の清時代、この地域に湖がありました。そこには小さな島があり、秀才だった夫は学業を修めるためにいつもそこに行って本を読んでいました。

妻は昼になると夫のために昼食を届けに行くのですが、夫は読書に夢中でいつも食べるのを忘れてしまいます。

ある日、いつものように冷めた膳を下げようとした妻は、砂锅に入れた「鸡汤」(jītāng 鶏スープ)が温かいままなのに気づきました。なんと鶏油がスープの表面を膜のように覆い、高温を保っていたのです。

急いで家に帰った妻は、ほかのおかずを温めなおし、ゆでた米线を一緒に持ってきて砂锅の中へ投入し、ぐるぐるとかき混ぜました。すると温まったスープの蒸気と具材の香りが漂って食に無関心な夫も喜んであっという間に完食。

この料理法は瞬く間に周辺地域に広まりました。そして湖の岸から小島まで架けられた橋を渡って妻が届けたことに因み、この料理は过桥米线と呼ばれるようになったのです。

过桥米线パーティはいかが?

簡単にできて美味しいですから、自宅で过桥米线、あるいは砂锅米线にチャレンジしてみてはいかがですか?

まず好みの米线を用意してください。商品説明に準じて水もしくは湯で米线をもどしておきましょう。好みで米线に胡麻油や辣油をまぶしておくのもひと工夫です。

中華スープの素などでスープを作り、具材を用意します。あとは土鍋にスープや具材と米线を入れて数分煮込めば砂锅米线の完成です。

砂锅で先にスープだけを煮えたぎらせておいて火から降ろし、小皿に分けた具材と米线を投入してスープとかき混ぜれば本場風过桥米线になります。

まとめ

中国では各家庭で好みのスープの味や具材があるので中国人の友人に教えてもらうのもいいでしょう。ぜひ作ってみてください。

子供たちやお友達と过桥米线パーティも楽しいかもしれませんね。

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