日本と中国の習慣の違い~客に出す飲み物

  1. 中国歴史・民族

日中の文化の違いはいたるところで感じます。中国人の家に招待されたとき、日本人にとっては失礼と思うようなものが出されるかもしれません。

または良かれと思って提供した飲み物が中国人のお客さんには喜ばれないという事もあるのです。

日本と中国の習慣の違い~客に出す飲み物

中国の家で出されるもの

中国人が家に友人を招待した時、提供するのはどんな飲み物だと思いますか?それは日本では決して出さないこれを提供します。

báikāishuǐ

白开水 

お湯

中国人は家にお客さんが来るとまず「お湯」を出します。お湯と言うのは水(:shuǐ)よりも沸かしてある分「高級なもの」というのが中国の考え方です。

水でもいいのですが、お客さんなので沸かした水を出すことが中国文化のおもてなしなのです。

といっても味気もないうえに、無料で手に入る「お湯」をなぜ中国人はお客さんに出すのでしょうか?

それは、中国では飲料水はお金を出さないと買えないからです。さらに中国医学では、水やお湯は一番身体によいとされていますし、実際に中国人はお湯を飲んで健康を維持しています。

身体に必要でかつ渇きをいやす良いものを提供していると考えているのですね。

説明: ガラス製の茶箱 1 つと一杯分の茶葉が色の布の上に置かれています。
关键词:中国

お湯がダメならお茶が出る

初めて中国人に提供されるときは、お湯を飲む習慣がない日本人は飲む気になれません。

それを察した中国人が次に出してくれるのが、いわゆるお茶(绿茶:lǜchá)です。しかし日本と違うのはお茶の葉がお湯にそのまま入っていることです。

中国にも急須で濾すという習慣があるにはあるのですが、外の茶馆(cháguǎn)と呼ばれる正式な「中国式喫茶店」では通常、茶葉は濾されていません。

お湯の中に浮かんだ状態で出てきます。そのほうが茶葉からよく味が出てよいのでしょう。

茶葉が浮いているときの問題

お茶の葉が浮かんでいるお茶を飲むとどうなるでしょう?

hē dào zuǐlǐ de bù róngyì ná chūlái

喝到嘴里的不容易拿出来

口の中に入ったお茶っ葉を口から出すのに難儀する

茶葉は本来食べるものではありません。ですが、お茶を口にしたと同時に茶葉が口の中に流れ込んできますので、日本人は気持ち悪くてしようがありません。しかも舌や手を使ってもなかなか口から出てこないのです。

「これどうやって処理したらいいの?」(怎么处理好呢? : zěnme chǔlǐ hǎo ne)と中国人に聞くと思わぬ返答が返ってきます。

中国人のお茶の葉処理法

中国人はこう答えます。

cháyè hánzài zuǐlǐ biàn kě xiāochú kǒuchòu

茶叶含在嘴里便可消除口臭。

茶叶cháyè)は「茶葉」を意味します。 含在hánzài)は「~が~の中に含まれている」という場所を指定する介詞となります。

嘴里zuǐlǐ)は「口の中」という意味なので、「口の中に茶葉が含まれている」場合どうだと言っているのでしょうか?

消除口臭xiāochú kǒuchòu)は何となく意味が分かるかもしれません。そう「口臭除去」です。便biàn)は「都合が良い」という意味があり、)「~できる」という意味合いになります。

つまり口の中の茶葉の処理方法を中国人に尋ねると「茶葉が口の中に入ったら、口臭除去もできてちょうどいいというもんだぞ」という予想だにしない返答が返ってくるというわけです。

つまり中国人もわざわざお茶の葉を食べようとは思っていないのですが、口に入った茶葉を別に出そうとも思いません。この出来事を積極的にとらえるのです。中国人のこの融通性と積極性、日本人も習いたいものです。

中国では緑茶がカップに注がれています。

中国人に出す飲み物

中国人のお客さんが来るときには上記の中国の習慣に沿ってお湯を出しても構いません。夏でもお湯でよいでしょう。

日本人の場合、夏の暑い日だったら、冷蔵庫でよく冷えた飲み物を提供するのが良いと考えますが、中国人には「冷たい飲み物」を出さないほうが良いでしょう。

おそらく飲んでもらえません。中国人は身体を冷やすのは良くないと心から思っているからです。

中国のお茶

中国語では、お茶はと呼びます。喝茶は「お茶を飲む」です。物を食べるときは吃饭などを使いますが、飲む時は喝水などを動詞として前につけます。

来中国的人必须喝中国的茶。这样能感觉到中国的魅力

中国に来た人はお茶を飲むべきです。こうして、中国の魅力を感じられるからです。

中国茶の特徴

黒茶

中国茶の特徴は、日本のお茶に比べて、発酵させているものが多いということです。一般に黒茶と呼ばれているものです。ウーロン茶もこの部類に入ります。

铁观音是中国最有名的茶,产地是在福建省的安溪的。

鉄観音が有名ですが、これは、福建省の安溪が主な産地のお茶です。中国で一番人気があるお茶といえます。

很有意思的是以前铁观音的大部分是黑颜色的,但是,现在改变了,大部分铁观音是跟绿茶一样的颜色的。

面白いことに、かつて鉄観音は黒い色をしているものが人気でしたが、現在は、緑茶と同じような色をしているものがほとんどとなっています。

鉄観音は、味は甘みがあり香りがとてもいのです。どことなくフルーティな香りがします。また、味がとても深いです。

中国茶の代表のような存在で、日本人がお土産に持って帰るのにも一番多いお茶だと思います。

绿茶

鉄観音は人気が高いですが、中国でよく飲まれているのは、発酵させていないお茶である緑茶です。中国語では、绿茶といいます。

绿茶的口味是很清爽的。是很受欢迎的一个茶。

緑茶はとてもさわやかな味がします。皆から受けがいいお茶です。

绿茶有很多种类。最有名的是龙井。他的产地是浙江杭州。

緑茶の種類はとても多いです。最も有名なのは龍井茶です。浙江省の杭州が産地です。

还有碧螺春也是挺有名的。他是江苏的茶。

さらに、碧螺春も有名です。江蘇省のお茶です。

碧螺春比龙井味道浓。价格的话龙井比碧螺春贵一些。但,都好喝。

碧螺春は、龍井に比べて味が濃いです。値段は龍井のほうが高いです。どちらもおいしいです。

文型

~比~」構文はよく使います。A比B~で「Aの方がBよりも~」だということです。

比較する時に用います。比較形で使いやすい構文ですが、「~不如~」があります。

空气来讲北京不如上海好。

空気のことでは、北京よりも上海のほうがいい

になります。こちらの方が使いやすいという日本人も多いです。

現地でお茶

お茶の話に戻りますが、中国ではお茶屋さんでお茶を無料で飲むことができます。少し茶葉を買うのなら遠慮なく飲んでいきましょう。

多くの場合、チャイナドレスを着た店員がテーブルで茶器に入れてくれます。中国らしい気分を味わうのにいいですよ。

お茶屋で試飲

中国に天福というお茶屋さんがあります。チェーン店で有名です。店に入ると店員が、要什么茶?「どのお茶が欲しいですか?」と尋ねてきます。

そして、たいてい、坐一会吧「座っていったらどうですか」と勧めて来ます。喜欢喝什么茶?「どのお茶を飲みたいですか?」と聞かれるので、飲みたいお茶をいいます。

もし、この展開にならなかったら,尝一尝可以吗?「味見できますか?」と言ってみてもいいです。

味道怎么样?「お味はどうですか?」と尋ねられるので、好喝「おいしい」と答えておきましょう。好吃とならないようにしましょう。同じおいしいでも飲む時と食べる時は違います。

【その国の文化にも興味をもって】

日本茶と違った風味がある中国のお茶きっと好きになると思いますよ。

中国の文化と接するともっと中国に興味がわいてきます。中国人の先生と一緒にレッスンすると中国文化を一層理解できます。その国の魅力を感じると言語も上達しやすいですよ。

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