平均月給がまだまだ低い中国では食費をできるだけ抑えられるようなシステムが成り立っています。
ほとんどのレストラン(餐厅:cāntīng)20元(300円)も出せばおなかいっぱい食べられる中国ですが、とりわけ大学の食堂では信じられないほど安い価格で食べられます。
レッスンの内容
大学食堂の支払いシステム
中国では電子マネーが日本よりも進んでいるために、今やほとんどの大学では現金が必要ありません。
学校ごとに専用カードがあり、事前にチャージ(充值:chōngzhí)して、そのカードをかざせば(刷:shuā)財布を持たなくても食堂で食事を食べることができます。
大学食堂は学生や先生だけでなく、大学とは何の関係のない人も自由に利用できます。
よっていまでも大学の近所に住んでいる人が大学に入ってきて、学生食堂で食べて帰ることも少なくありません。

大学食堂の値段
近所の人も大学食堂を利用したいのには訳があります。
dàxué de shítáng chīfàn zhēnde hěn huásuàn
大学的食堂吃饭真的很划算。
大学的食堂(dàxué de shítáng)はそのままの意味「大学食堂」です。吃饭(chīfàn)はそこで「ご飯を食べること」を意味します。「大学でご飯を食べること」をみんなどう感じているのでしょうか?
真的很划算(zhēnde hěn huásuàn )と感じています。 真的(zhēnde)というのは「真に」「本当に」という意味で、很划算(hěn huásuàn)とても「リーズナブル」という意味です。
「大学食堂でご飯を食べることは本当にリーズナブル」なので、だれもが大学食堂を利用したいというわけですね。
大学食堂のメニュー
大学の食堂には何でもあります。チャーハン(炒饭:chǎofàn)や焼きそば(炒面:chǎomiàn)などの定番メニューに加えて、ビビンバ(石锅拌饭:shíguō bàn fàn)などの外国の料理もあります。
日本料理も沢山あります。日本料理には必ず「日式」(rìshì)と書かれています。頼むと中国人が日本風の味付けだと思っているものを出してくれます。
上記の単品料理はおよそ6元(80円)~15元(230円)くらいです。それでも安いのですが、最もリーズナブルなのはやはり定食(套餐:tàocān)でしょう。
おなか一杯になる食堂の定食
日本と比べると単品料理も安い大学食堂ですが、そこの定食はお買い得感満載です。
ご飯、スープに肉料理一品と野菜料理が一品がついた定食のことを一荤一素(yī hūn yī sù)と言います。荤(hūn)というのは肉料理のこと、素(sù)というのは野菜料理のことを指します。
おなか一杯になりますが、一荤一素(yī hūn yī sù)で料金は6元(90円)くらいです。学校外で外食すると20元(300円)くらいするのでほんとうにお買い得です。
もしおなかがすいているなら、两荤两素(liǎng hūn liǎng sù)つまり肉料理2品と野菜料理2品を頼むことができます。これでも8元(120円)ほどで提供されています。たっぷり食べてこの値段ですから、大満足でしょう。

それでも学校外での外食が多いのは
こんなにお買い得感満載の大学食堂ですが、それでも大学生2年生くらいになるとよく学校の外の食堂に行きます。なぜでしょうか?
yīnwèi chī nì le shítáng de wèidào
因为吃腻了食堂的味道
食堂の味に食べ飽きたから
大学一年の時にはおいしいと思っていた大学食堂も食べ飽きてきます。すべてのメニューを制覇しても毎日の学校生活は続きます。
食べ飽きた学生は、新しい味を求めて学校外の値段の高い食堂に飛び出すというわけです。
中には大学食堂の衛生基準が高くないことを目の当たりにし、外の食堂を望む人もいるようです。
学生の生活を支える大学食堂
大学生にはお金持ちの家庭の子もいますし、貧乏な家庭の子もいます。
どんな家庭の子でもおなかいっぱいになれる大学食堂の存在は、貧富の差が激しい中国社会を支える一つの要因となっているようですね。
中国に行く機会があったら一度イベントの一つとして大学食堂で食べてみるのもよいかもしれません。