日本にいると普段使っている日本製の生活製品がいかに優れているのか感じることはないかもしれません。
しかし中国に行って中国製の生活用品を使っているといかに日本製の製品が良かったのか痛感することになるのです。
レッスンの内容
中国製品は高くて質が良くない
よく「安かろう悪かろう」といわれます。つまり「値段が安いものは質もよくない」という考えですが、中国においては安いものは質が悪い、高いものは質が良いという単純な公式が成り立ちません。
中国においてはよく言われることわざ(谚语:yànyǔ)は次のようなものです。
guì de bùyídìnghǎobúguì de yídìngbùhǎo
贵的不一定好,不贵的一定不好
高いものが質が良いとは限らない。高くないものは必ず質が悪い
つまり中国には、値段が高いのに質が悪いものがたくさん存在するというわけです。
高いのに質が良くないもの
中国に行くと日本のものがどれほどよかったのかを痛感します。生活普通に使うこんなものを購入するときに感じます。
bǎoxiānmó
1,保鲜膜
gālí
2,咖喱
shǒuzhǐ
3,手纸
それぞれどんなもので日本製とどれほどの違いがあるのでしょうか?
ラップ
一番日本製と中国製の違いを感じるのが保鲜膜(bǎoxiānmó)でしょう。これは新「鮮」さを「保」つ「膜」、つまり食品が痛まないように上にかぶせる「ラップ」のことです。
日本製のサランラップやクレラップのパリッとした切れ味の良さは感動ものです。これはラップが切れやすい素材になっているからですし、ラップを入れている箱にも性能のいい刃がついているためです。
日本のラップは子どもでも安全なように、堅い紙であるにもかかわらず優れた切れ味を保っていることでしょう。
中国のラップが入っている入れ物にも一応ギザギザの刃のようなものがついていますが、それはもう切れません。
切れないとどうなりますか?ラップがくっついてしまい、それを手で広げるのが大変なのです。
中国人はそもそも箱についている付いている刃では切れないと思っているので、初めからはさみを用意しています。
ラップの値段
「手で広げるのが大変でも安いならしょうがない」と思うかもしれません。しかし中国のラップは日本のラップと同じくらいの価格、もしくはより高い(贵:guì)のです。
20mのラップで8-10元(120-150円)します。50mですと20元(300円)という価格設定なのです。
それでも中国で生活していると中国のラップを使うしかないので、せめて日本からラップを一つ持っていき、ラップの箱だけは日本のものを使いまわすとよいでしょう。箱だけの再利用でもだいぶ違います。
カレー
咖喱(gālí)とは「カレー」のことです。嬉しいことに中国でも日本と同じような固形カレーが購入できます。
しかし中国のカレーはいわゆる小さい箱(5皿分140g)で10元(150円)で売られています。
日本で大きい箱(8皿分240g)がスーパーの安売りで100円で売られることを考えると中国の価格は高いと感じるでしょう。そう中国でカレーは嗜好品といういち付けなのです。
しかも日本のカレーは使いやすいように中が個包装になっていたり、箱の周りに切り取り線があってきれいに取り出せるようになっていることでしょう。
中国のカレーは個包装ではなく、箱の端の糊付けされた部分を爪ではがさなくてはいけません。様々な点でお客さんの観点で作られていないのです。
ティッシュ
手纸(shǒuzhǐ)とみて日本人は友達に書くお手紙のことと思うでしょう。これは間違いで中国語で手紙は「ティッシュ」を意味します。
ティッシュは日本とほぼ同じ値段で、200枚入り3箱で10元(150円)くらいです。ですが問題は質です。
日本と同じ値段で買ったスーパーのティッシュは比較的いいのですが、同じ感覚で安い定食屋さんのテーブルの上に置いてあるティッシュで口の周りを拭こうとすると、中国人がこう言います。
bùxíngbùxíngzhèyàng de shǒuzhǐhěnzāng de
不行。不行。这样的手纸很脏的。
ダメだダメだ。そんなティッシュはすごく汚いんだぞ
スーパーで売られているのではない少し安めのティッシュは、とにかく製造過程が汚いそうです。そんなものを口の近くにもっていってはいけないとアドバイスしてくれました。
日本はとりわけ製品品質の高い国
日本のお店でティッシュが置いてあってもそれがどんな質のものか心配する必要はないでしょう。
ですが中国製品というのは質が高くないのが基本なので、用途をよく考えながら使う必要があるわけです。
安心してかつお客様視点で製造されている日本製品に囲まれているのは、とりわけ幸せなことなのですね。