中国では新型コロナウィルスによる肺炎の感染を食い止めるために、春節の休暇期間を延長したり、各学校の下学期の開始時期を遅らせたりするなどの対応に追われています。
市民活動への影響を国内ではどう報じているのでしょうか?
レッスンの内容
詐欺に気を付けて!
感染を恐れる人々の心理を利用した詐欺が全国規模で頻発しています。それで決して騙されないようにと注意喚起を促す情報も告知されています。どんな詐欺が横行しているのでしょうか?
取り消しになった列車や飛行機、団体旅行ツアー・ホテル・宅配便の払い戻し詐欺
運航休止になった交通手段の切符代、宿泊代やツアー代金、交通のストップによる宅配便の取り消しなどに対して払い戻しがあるという詐欺です。
銀行カードのパスワード情報を得るために、偽のチケットキャンセル用URLやカスタマーセンターの電話に連絡させようとします。
「家族が感染した!」という詐欺
子供の通う学校の職員や勤めている会社の同僚を装い「お子さん/もしくはご家族が突然高熱を発し、隔離治療が必要になりました。」と連絡してくる詐欺です。家族や親族から入院費をだまし取ろうとしています。
偽の健康診断費用請求
人の大勢いる列車の駅やバスターミナルでこれから乗車しようとする人に、「感染防止のため乗車前には健康診断が必須だ」といって、その費用をだまし取ろうとするものです。
あるはずのない特効薬
「免疫力増強に大変効果のある薬があり、それは今回の新型肺炎にも効果がある」と宣伝し、買わせようとする詐欺です。そんな特効薬、まだできていないはずなのですが…。
善意の寄付を募る詐欺
赤十字などの団体や大病院の名をかたり、新型肺炎の患者や感染者に善意の寄付を募る悪質な詐欺です。

婚姻届はしばらく受け付け中止
延長された春節の期間が満了し、通常業務が始まるはずだった2020年2月3日からしばらくの間、婚姻届の受理・登録を延期することにしたのが湖北省です。
いつから受理できるようになるかは状況を見て、後日改めて通知されます。
北京の父兄向け通知
北京の各大学、高校、小中学校、幼稚園はそれぞれ下学期の開始時期を遅らせています。普段、共働きで子供たちを学校に通わせている父兄は、学期が始まるまでどうすればいいのでしょうか?
北京市教育委員会は「未成年の子供のいる家庭では、家族の誰か一人が働きに行かずに自宅にいて子供を見守ってもよい」と通知しました。
子供を見守るための自宅待機期間は、政府が隔離措置やその他の緊急措置を解除するまでは、通常の勤務に準じた給与が支払われます。
また、この期間中に雇用契約が終了する労働者に対して、雇用主は契約期間を延長するよう指示されました。

自宅で勉強できるシステムが大人気!
学期の始まりが延期されても子供たちの勉強を滞らせるわけにはいきません。
アリババは本来企業向けに利用されてきたオフィスチャット通話アプリ「阿里巴巴钉钉」(Ā lǐ bā bā Dīng dīng アリババDingTalk)に「在家上课」(zài jiā shàng kè)を立ち上げました。
全国の小学校から大学までの学校に無料開放しました。ネットがつながりさえすれば、農村地域でも利用可能です。
Dīng dīng“zài jiā shàng kè”jìhuà tígōng“dà bān”hé“xiǎo bān”de shòu kè móshì,
钉钉“在 家 上 课” 计划 提供 “大 班”和“ 小 班 ”的 授 课 模式,
“dà bān”móshì shì jiàoyùjú tǒngyī zǔzhī míngshī zài xiàn zhíbō,
“大 班” 模式 是 教育局 统一 组织 名师 在 线 直播,
gōngkāi gěi quán shì xiàn xuéshēng guānkàn,
公开 给 全 市 县 学生 观看,
“xiǎo bān”móshì shì xuéxiào lǎoshī zìjǐ zài xiàn kāi kè,
“ 小 班”模式 是 学校 老师 自己 在 线 开 课,
zǔzhī běn xiào huò běn bān xuéshēng guānkàn。
组织 本 校 或 本 班 学生 观看 。
Ding Talkの“自宅で授業”計画は「大班」と「小班」のカリキュラムを提供します。「大班」モデルは教育局が集めて構成した有名な先生たちがネット上で生放送し、全市町村の学生たちが見られるように公開されます。
「小班」モデルでは学校の先生が自らネット上で授業ができるようになっており、その学校とクラスの生徒が視聴できるように構成されます。
教師がパソコンかスマホからこのアプリを起動すると、録音したり、グループ通話をしたり、ライブ映像を配信したりできます。
また授業後に宿題を出すことも、テストを実施することまでできるのでとても便利です。
既に20以上の省がこのシステムに続々と加入し、1万以上の学校と500万人以上の学生がネット授業を利用できます。
活動が制限される難しい状況下でも、新しい取り組みが始まっているのがいいですね。