この数年で中国の都市交通の手段の一つ、公共自転車がかなりの進化を遂げてきました。これは2007年に北京を皮切りに市民の足として利用されている都市型レンタサイクルシステムです。
環境を汚染しない交通手段ですが、一体どんなシステムなのでしょう。
レッスンの内容
公共自転車とは?
公共自転車は「公共自行车出行系统」(gōnggòngzìxíngchē chūxíngxìtǒng)の略称とされています。
しかし実際はそれぞれの町によって、「公共自行车租赁系统」(gōnggòngzìxíngchē zūlìnxìtǒng)、「单车租赁系统」(dānchē zūlìnxìtǒng)、
「公共自行车服务系统」(gōnggòngzìxíngchē fúwùxìtǒng)、「公共自行车管理系统」(gōnggòngzìxíngchē guǎnlǐxìtǒng)、
「便民自行车系统」(biànmínzìxíngchē xìtǒng)、「公共自行车免费系统」(gōnggòngzìxíngchē miǎn fèixìtǒng)、
「公租自行车」(gōng zūzìxíngchē)などいろいろな呼称があります。
都市が用意した公共自転車を市民がレンタル利用できるシステムです。自転車は特設駐輪台に用意されています。
【庶民の便利な交通手段】
このシステムは大抵、一つの都市の中で施行されます。データセンター、駐輪場、駐輪台の防犯ロック、公共自転車専用の自転車、料金システム、防犯カメラなどの設備を要します。
自転車には鎖の鍵と車両認識電子ラベルがついています。一か所のデータセンターは数百から数千の駐輪場を管理でき、それぞれの駐輪場には20-80台分の駐輪台が設置されています。
Zhàndiǎn zhǔyào bùjú zài jūmín shēnghuó gōngzuò jíjù qū chūrù kòu、gōngjiāo chē zhàn fùjìn,
站点 主要 布局在 居民 生活 工作 集聚区 出入 口、公 交 车 站 附近,
zhòngdiǎn jiějué“gōng jiāo zuìhòu yì gōnglǐ”de wèntí。
重点 解决“公 交 最后1 公里”的 问题。
「公共交通最後の1km」の問題を重点的に解決するため、駐輪場は主に市民の居住エリアや勤務エリアが集中する地域の出入り口や市バスのバス停付近に配置されています。
このシステムのおかげでバス停から最寄りの目的地まで歩く必要が減ったので、自転車を購入しなくてすむし、盗難の心配がなくなったと喜ぶ市民もいます。
公共自転車の使用方法
借りる方法
利用するにはまず身分証をもって、市バスなどでも利用できるプリペイドカード貸出事務所へ行きます。外国人ならパスポートでもOKです。
都市によって異なりますが、350~400元ほどの前金を払うとカードをくれます。カードには利用するための金額を前もって入金しておきます。
そのカードを駐輪台のカード認識システムにかざすとロックが外れ、自転車を取り出す事ができます。
自転車自体は一般に流通している自転車と違い、盗難防止のために特別仕様のタイヤやシャーシ、部品などでできています。
返す方法
目的地付近に到着したら、近くの駐輪場の空きスペースに自転車を戻してロックさせます。
カードを再度認識システムにかざすと「利用料金は〇〇元です。」という音声が流れ、プリペイドカードから利用金額が引き落とされます。
利用料金は一般的に1時間1元ほどです。1時間未満に返却するなら利用料金が無料の町もあります。
また3時間以上継続して借りると利用料金が急に上がるので、1時間ごとに近くの駐輪台に一度戻してロックさせ、再度ロックを解除して乗り始める人もいます。
公共自転車の問題点
公共自転車の問題点は駐輪台やカード認識システム、ロックシステムなどの設備費用が高額なことです。そのため、地方都市に普及するまでには時間がかかりました。
Zhuānjiā zhǐchū:Wǒ guó shíshī gāi xiàngmù de chéngshì,jīhū méiyǒu wánquán chénggōng de。
专家 指 出:我 国 实施 该 项目 的 城市,几乎 没有 完全 成功 的。
Yàomezhèngfǔ bēishàng chénzhòng de cáizhèng fùdān,
要么 政府 背 上 沉重 的 财政 负担,
yàome fùzé yùnyíng de qǐyè rù bù fū chū,nányǐ wéi jì。
要么负责 运营 的企业入不敷 出,难以为 继。
「この政策を実施した我が国の都市で完全に成功したところはほぼない。
政府に重い財政負担を負わせるか、運営責任を負う企業が赤字になるかで、継続するのは難しい」と専門家は指摘している。
杭州は公共自転車が最も多く、利用率も最も高い都市ですが、既に5万両の自転車と4億5千万元をこの事業に投入してきました。
とはいえ高い維持管理費用とコストを継続的に負担しなければならず、採算は全く取れていません。
もう一つの不便な点は自転車を必ず駐輪場に戻さなければならないことです。
たとえば繁華街や駅、バス停などの近くは利用者が集中するために、せっかく目的地に着いても駐輪台が空いていないために自転車を戻してロックすることができない場合があります。
誰かが自転車を借りて空きができるのを待たなくてはなりません。
逆に夜の遅くい時間に自転車を返却したいのに空きスペースがない場合、結局周辺エリアの空いている駐輪台を探してあちこち移動しなくてはならないこともあります。
とはいえレンタサイクルというシステム自体は環境保護の面で必要です。
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