中国人が日本に来て「ここは日本らしいところだなぁ」と感じるのはどこだと思いますか?それは京都だそうで、決して中国では味わえない日本情緒が溢れています。
では反対に、日本人が中国情緒が味わえるの場所の一つが、上海の豫园(yùyuán)という中国庭園です。
レッスンの内容
上海ってどんな都市?
豫园の紹介をする前に簡単に上海という都市を紹介しましょう。上海は中国4大直轄都市の一つで、北京についで2番目に大きな都市です。海岸都市のため貿易も盛んで、日本企業もたくさんあります。
上海人は上海话(shànghǎihuà)という独特の方言を使います。
そのため上海话しか話せない上海の人と、一般的な中国語である普通话(pǔtōnghuà)しか話せない北京の人では、沟通(gōutōng)つまり意思疎通ができず、会話が成り立ちません。
同じ中国人なのにおもしろいですね。
さらに上海は中国共産党が生まれた場所としても有名ですし、日本人が大好きな小龍包、春巻、シュウマイなどの点心(diǎnxin)でも有名な場所です。
上海に行ったなら
上海に行ったら、ぜひ豫园に行きましょう。入場料はわずか30元です。他の観光地と比べるとかなり安いと感じるでしょう。
豫园の中に入ったときのイメージは、以前に夏目雅子や堺正章が出演していたテレビドラマ「西遊記」の世界です。いわゆる古き良き中国の世界に引き込まれます。
豫园
日本庭園との違い
豫园ではさまざまな古代中国建造物を見物することができます。日本と同じくお寺があり、その中に仏像があるのですが、建物の造りが日本とは少し違うと感じるでしょう。
いたる所に中国の象徴である竜が掘り込まれているのが中国情緒を醸し出しています。
豫园では中国色豊かな建造物を見学できるだけでなく、観光客を楽しませるさまざまなイベントも開かれています。
豫园でのおもしろいイベント例
実際に豫园であったイベントの例を紹介しましょう。豫园を観光をしていると、ある場所に多くの人が集まっていました。
近づいてみると、ある建物の中で高級茶の無料サービスが行われているようです。10人ずつ手で招かれて建物の中に入ると、表演(biǎoyǎn)、つまりお茶のショーが行われています。
お猪口のような小さいコップが参加者全員に配られ、そこにお茶が入れられます。クイッっと飲むと次がたされいき、さまざまな中国茶が10杯くらい楽しめます。
一杯一杯のお茶を注ぐ前に「このお茶はリュウマチに効く」「このお茶は肝臓に効く」などのうんちくが語られます。
お茶のイベントが終わったら?
予想できると思いますが、お茶無料イベントが終了すると「これでイベント終了です。ではみなさんさようなら~」ではありません。
さすがは中国。先ほどまでパフォーマンスをしていたおじさんは、たちまち営業のおじさんに早変わりします。
「今飲んだお茶を今日は特別に購入できる。300元なのだが今日だけは、たった200元だ。」と言い出します。
リュウマチで苦しんでいる父の顔が浮かびついつい買ってしまいましたが、あとで日本に帰り冷静になるとお茶一缶(200g程度)に200元(3400円)を支払ったのは高すぎでした。
もちろんお茶でリュウマチが治ることはありません。
豫园はすばらしい観光地ですが、無駄な買い物はしないほうがいいでしょう。
上海で楽しめるほかの観光
上海では豫园のほか黄浦江游览船(huángpǔjiāngyóulǎnchuán)という川を遊覧する船に乗れたり、东方明珠广播电视塔(dōngfāngmíngzhūguǎngbōdiànshìtǎ)という日本の東京タワーのようなところに登ることもできます。
しかしこれらは正直中国でないと味わえない経験というわけではありません。上海に行ったのならば、ぜひ中国情緒にあふれる豫园に足を向けることをお勧めします。