中国語には簡体字と繁体字というものがあります。どちらも100%互換性のある同じ中国語なのですが、どうして違いがあるのでしょうか?
その二つの漢字を変換したいと思う場合どうしたらよいのでしょうか?
レッスンの内容
簡体字とは?
簡体字(简体字:jiǎntǐzì)というのは中国の革命と共に採用されていった簡略化された漢字の事です。もともとは繁体字(繁体字:fántǐzì)しかなかったのですが、戦争後の改革機運に乗って徐々に採用されていきました。
いま簡体字を使うのは中国大陸だけです。
繁体字とは
繁体字はある程度昔からある元となる中国漢字ですが、今は台湾や香港などでしか使われていません。
しかし中国国内でも有名な歌手(歌手:gēshǒu)や俳優(演员:yǎnyuán)は、台湾人か香港人です。中国政府の考え方は台湾も香港も中国の一部ですから、中国大陸でも彼の繁体字の曲が、流れてきます。
さらに香港の公用語である広東語(广东话:guǎngdōnghuà)の歌も繁体字で表示されるので、そのまま中国大陸で放送され、中国でも広東語を話す区域で今も繁体字をよく目にします。
综艺节目(zōngyì jiémù)といわれる「バラエティー番組」も中国国内ではほぼ許されていないため、中国国民は香港や台湾のものを繁体字で見ることになります。
簡体字と繁体字の違い
簡体字を勉強すると、これは便利でいい!と感じるでしょう。
例えば日本語で「リンゴは幾つですか?」と聞くとします。
繁体字の場合
jǐ gè pínguǒ
幾個蘋果?
簡体字の場合
jǐ gè pínguǒ
几个苹果?
比べてみてどうですか?「幾」→「几」、「個」→「个」、「蘋」→「苹」となります。
簡体字はとても簡単だと思いませんか?日本語でも苹果(pínguǒ)は「林檎」、几个(jǐ gè)は「幾つ」と表現しなくてはいけないことを考えると、いかに簡体字が簡略化されているのか分かります。
日本語の漢字の難しさは
日本語は漢字というのは、とても複雑な繁体字と簡略化された便利な簡体字の真ん中くらいの難しさです。
パソコン社会となり、今は簡体字でも繁体字でも、パソコンが変換してくれる時代となりました。しかし何かの申し込みをするときなど、ときどき手書きをしないといけない時があるでしょう。
中国大陸で中国語簡体字に慣れた日本人が、日本に帰ってきたときに日本の漢字を書くととても面倒臭く感じるのです。
簡体字と繁体字の変換法
繁体字の文章を簡体字に変換したいとき、また簡体字の文章を繁体字に変換したいときはどうすればよいでしょうか?
今はインターネットで何でもできる時代です。日本のyahooの検索でもいいですし、中国のでもバイドゥ検索(百度搜索:bǎidù sōusuǒ)でもいいでしょう。「簡体字 繁体字」と入力して検索してみましょう。
いくつかの「簡体字←→繁体字」の無料変換ができるサイトが見つかるはずです。そこに文章を張り付けて変換することをお勧めします。
ただし、変換後フォントがバラバラとなるので「SimSun 」などのよく使われる中国語フォントに統一することを忘れないようにするとよいでしょう。