中国グルメ・食文化

中国東北料理がすごく塩辛い理由

中国の「东北菜」(dōngběicài 東北地方の料理)や華北地方の料理は、ほかの地域の中国人から「口味太重」(kǒuwèitàizhòng 味が濃すぎる)とか「太咸」(tàixián すごく塩辛い)ので体に良くないといわれています。

ではなぜ東北料理はこれほど塩辛いのでしょう?

塩辛すぎて食べられない?

筆者は中国での留学中に滞在した北京や周辺地域の料理がとても塩辛いのに驚きました。

WHO(世界保健機構)が設定している塩分摂取量の目標は一日5gです。塩分過多が高血圧やその他の疾病に及ぼす影響が知られるようになり、中国でも一日の塩分摂取量は成人一人につき一日当たり6gと定めています。

ところが比較的「清淡」(qīngdàn 薄味)とされている「粤菜」(yuècài 広東料理)つまり「广东菜」(guǎngdōngcài 広東料理または広州料理)でさえ平均6gを超過しています。

东北菜では一日の塩分摂取量がなんと平均12~15gにもなってしまうのです。留学生食堂で提供されるおかずに含まれる塩分量を考えると、とても毎日は食べられないと思ってしまいました。

原因は気候と地理的な条件?

nántiánběixián,dōnglàxīsuān。

南甜北咸,东辣西酸。

南方の人は甘口、北方の人は辛口、山東省など東部の人はショウガやニンニクなどの辛い味が好きで、山西省など西部の人は酢が好きである。

この有名な表現はご存知かもしれませんね。各地方の好みの味をおおまかに比較した表現ですが、これには地理的な環境が少なからず影響しています。

东北菜が塩辛い原因の一つが、その気候と地理的な条件です。中国東北部の冬は厳しい寒さが長く続きます。

昔は新鮮な野菜や肉、魚などはなかなか手に入りませんでした。それで人々が冬に備えて長期保存できる食品を作るのに塩が欠かせなかったのです。

腌菜」(yāncài 漬物)、「酸菜」(suāncài 発酵させて酸っぱくした白菜の漬物)、「香肠」(xiāngcháng 腸詰め)、「腊鱼」(làyú 塩漬けしてから天日干しした魚の干物)はいずれも塩分が少ないと食品を長く保存できません。

これらの食品は一定量以上の塩を用いなければ容易に変質し腐敗してしまいます。こうして塩辛い食品がこの地方の味を形作っていったのです。

主食に塩を入れる習慣?

中国の南北の食習慣の違いを表すため、俗に「南米北面」(nánmǐběimiàn)や「北面南饭」(běimiànnánfàn)といいますね。

中国南方の主食は「大米」(dàmǐ 米)です。ご飯は米をそのまま炊けばよいので通常塩は入れませんね。

それに対して北方地方の主食は「面条」(miàntiáo 麺類)や「馒头」(mántou 中国蒸しパン)などの「面食」(miànshí 小麦粉から作られた食品)が中心です。

これら小麦類の調理には昔から習慣的に塩を入れてきました。健康志向の高まりで、ようやく無塩の面条馒头も作るようになり始めているようですが、一般的な習慣はそう変わるものではありません。

人体に必要?

もう一つの原因は寒冷地方ならではの健康問題です。東北部の主要都市の冬の気温を比べてみましょう。

辽宁省」(Liáoníngshěng 遼寧省)の冬季最低気温は氷点下30度前後、「吉林省」(Jílínshěng 吉林省)の冬季の平均気温は氷点下11度以下です。

黑龙江省」(Hēilóngjiāngshěng 黒竜江省)の省都「哈尔滨」(Hā’ěrbīn ハルピン)では平均気温は氷点下19度で過去の最低気温の記録が氷点下37.7度です。

どれほど寒いかお分かりいただけるでしょう。

この厳しい寒さが長く続く環境下では人体の血流がどうしても滞りがちになり、新陳代謝が悪くなります。外に出にくくなるので運動不足も加わって健康には不利な状況になってしまうのです。

Chúleyùndòngyǐwàiháiyǒuyīzhǒngbànfǎ,nà jiùshìchīyán。

除了运动以外还有一种办法,那就是吃盐。

Yánfènnénggòutígāoxuèyèliúdòngsùdù,jiākuàixīnchéndàixiè,

盐分能够提高血液流动速度,加快新陈代谢,

zàiyīdìngchéngdùshàngkěyǐshǐrénfārè,bǎochí shēntǐwēndù,

在一定程度上可以使人发热,保持身体温度,

zēngqiángduìdōngtiān de dǐkànglì,zhèyàng,ràngréngèngnéngshìyìnghánlěng de qìhòu。

增强对冬天的抵抗力,这样,让人更能适应寒冷的气候。

運動以外にもう一つ方法があります。それが塩を口にすることなのです。塩分は血液の流れる速度を上げる働きがあります。それにより新陳代謝が速まり、発熱作用により体温を維持し、冬の寒さに対する抵抗力を強めます。こうして人が寒冷気候によりいっそう適応できるようにしているのです。

極度の寒さの中でも生き抜くための生活の知恵が、知らず知らずのうちに塩辛い味覚をはぐくんでしまったのですね。

まとめ

海外から中国に進出した外食産業のうちいくつかのブランドは、たとえ看板商品のメニューであっても現地の人々の「kǒuwèi 口味」(味の好み)に合わせて、通常より塩辛い味に調整して提供している場合があります。

中国旅行ではそうしたものも含め、ぜひ色々な味を楽しんでみてください。

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口に出して何度も読んでみると、脳にしっかり染み込むから覚えられますよ。

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