2022年に中国北京で冬のオリンピックが開かれます。しかしせっかくの自国開催なのに驚くほど中国国内で盛り上がっていないのです。
どうして中国人は冬のオリンピックに対して興味を示さないのでしょうか?
レッスンの内容
北京冬季オリンピック
2022年2月4日から20日までの間、北京で開かれると思っている日本人は少なくありません。北京オリンピックといってはいますが、北京だけではないのです。
jǔbàndìdiǎnwéizhōngguóběijīnghézhōngguózhāngjiākǒuliánhéjǔxíng
举办地点为中国北京和中国张家口联合举行
開催地区は中国北京と張家口市の合同で行われる
2022年は北京冬季オリンピックといわれていますが、北京市だけでなく隣接する張家口市でもたくさんの競技が開かれる予定となっています。
この冬季オリンピックは、日本では一定の注目度を浴びています。オリンピック前は、誰がオリンピックに出場するのか、誰が金メダルを取れるかもしれないのかというニュースで目白押しでしょう。
しかし中国では、オリンピックメダル予想などのニュースはほとんどありません。オリンピックはあることは知っているものの、オリンピックを楽しみにしているという人はほぼ皆無なのです。

中国人にとってオリンピックとは
本来、あれだけオリンピックで金メダルを取ることに必死になっている中国なのに、どうして今回はそれほど関心がないのでしょうか?
中国人に対して今回のオリンピックの話をするとこういう反応が返ってくるのです。
xiàjìàoyùnhuìcáishìàoyùnhuìba
夏季奥运会才是奥运会吧
夏のオリンピックこそがオリンピックでしょ
これが一般の中国人の感じ方です。
日本でも多少は夏のオリンピックの方が盛り上がりが大きい傾向はあるかもしれませんが、中国においてはその差が激しいのです。冬のオリンピックを楽しみにしているという中国人はほとんどいません。
だれが冬のオリンピックでメダルを取るかなどの国民の注目度も低いので、中国が報道するものといえば、オリンピックの会場がどれほど素晴らしいか、オリンピックのための交通網がどれほど他国より優れているかなどの自慢のみです。

春節の時どこに行きたい?
2022年の春節、つまり中国人がみんな仕事も休みの時に冬季オリンピックは開催されます。
こういう状況なら休みの時期を利用してオリンピックを見に行きたいという人が多そうなものですが、コロナの問題を抜きにしても、オリンピックを見に行きたいという人はほとんどいないのです。
春節の時にどこに行きたい?と尋ねると多くの中国人はこう答えます。
xiǎngqùběijīnghuánqiúyǐngchéngzhǔtílèyuán
想去北京环球影城主题乐园
ユニバーサル北京リゾートに行きたい
ユニバーサル北京リゾートというのは、大阪にあるユニバーサルスタジオジャパンと同じく米国NBCのテーマパークです。
オリンピックを見たいという感情はわかず、2021年にできたユニバーサル北京リゾートにこそ行きたいと思っている中国人の方が多いというわけです。ちょっとおかしな現象ですよね。
中国の力の入れどころ
こうした夏と冬のオリンピックの関心の違いは、国家の力の入れどころが違うからなのかもしれません。確かにフィギュアスケート等にしても中国選手が注目されることはほとんどありません。
そういう選手が出てこないのは国家が力を入れてないからでもあるのです。中国国民としても自国民が活躍する大会にこそ興味があるというわけですね。