日本の歴史を紐解けば、今の日本にあるありとあらゆるものが中国から伝わっているのがわかります。
ところが最近は日本から中国に伝わっているものもあります。そのひとつが中国で近年異常に加熱しているコスプレです。
レッスンの内容
中国から日本に伝わったもの
まずは中国から日本、日本から中国に伝わってきているものを見てみましょう。
日本人が普段意識せずに行っている行事も元はといえば中国のものであることが多いようです。いくつか例を挙げましょう。
duānwǔjié
端午节
端午の節句
qīxī
七夕
七夕
qīngmíngjié
清明节
お彼岸
日本人が日本の伝統として行っているこれらの行事はすべて元はといえば中国の行事です。日本はそれを日本風にアレンジし、日本の文化としています。
日本から中国に伝わったもの
いまや国力の点で中国に抜かれましたが、先に先進国の仲間入りしたのは日本です。日本の発祥のあるものは、中国で、いえ世界中で、すごい人気を誇っています。
それこそが、
dòngmàn
动漫
アニメ
安倍首相が公の場で「世界に初音ミクを発信したい」というほど中国で、そして世界でメジャーとなっているのが日本のアニメ文化です。
さらにそのアニメ文化から派生したのがコスプレ(中国語では cosplay と表記-コスプレに当たる漢字は存在しない)です。
いまやコスプレ文化は中国で、いや世界で旋風を巻き起こしています。
日中コスプレヤーの違い
日本は常に周りの目を気にする文化です。つまり一般の人からすると異常に見えるコスプレヤーは電車やバスの中など通常の生活シーンでは居場所がありません。
コスプレして本領発揮してよいのはあくまでもコスプレ会場だけです。よってコスプレ会場に行くまでは普段着で行く人が多いようです。
ところが中国は人目をまったく気にしません。家でキメキメのコスプレスタイルを完成させ、そのまま地下鉄に乗り込みます。
中国で生活している日本人はある日ふと横を見ると、アニメの世界から飛び出たようなキャラクターが普通に地下鉄に乗っているのを目にします。
中国に行ったばかりのときは、中国人があまりに堂々とコスプレスタイルでいるのでビックリするでしょう。
ところが、中国でしばらく生活していると中国文化も分かってくるので、電車内が異様な空気に包まれていても「あ~今日はどっかでコスプレ大会が開かれているのか~」と慣れっこになります。
メイド喫茶も
日本コスプレからさらに派生したものがあります。最近中国である特殊なお店が増えているのです。日本人に喜んでもらおうという気持ちから中国人の友達はこう誘ってくれることがあります。
yīqǐqùnǚpúkāfēidiànba
一起去女仆咖啡店吧
一起(yīqǐ)は「一緒に」という意味、去(qù)は「行く」という意味の動詞ですね。女仆(nǚpú)は「女の召使い」つまり「メイド」のことです。
咖啡店(kāfēidiàn)は「喫茶店」という意味で、吧(ba)は「~しようよ」という人を誘うときに用いられる助詞です。
つまり「ねえ、メイド喫茶いこうよ」と誘われることがあるというわけです。
日本人からするとオタクしか行かない場所で、敷居が高く即断りますが、人目を気にしない中国人からすると、単なる変わった趣向のおもしろいコーヒーショップでしかないわけです。
日本のアニメ文化を楽しむ方法
中国には人目をはばからずメイド喫茶やコスプレ大会に行き、人目をはばからずコスプレヤーやメイドにスマホを向けてシャッターを下ろすオタク(宅男:zháinán)が存在します。
中国人コスプレーヤーは人目をはばからず、堂々とポーズをとっています。
撮るほうも撮られるほうも表情はとっても楽しそうです。日本のオタク文化を中国風にアレンジして楽しんでいるというわけです。
日本人もある意味中国人のように、人目を気にせずに楽しめたら幸せでしょうね。