日本から中国に旅行に行くとバスに乗る機会があることでしょう。バスにはいろんな人が乗っています。
とても日本では見かけない状況に出くわして、どうしていいか分からない人も多いようです。どうすればあわてずにバスを利用できるのでしょうか?
レッスンの内容
中国のバスは激安
中国でバスに乗って初めに驚くのが料金が前払い、しかも激安であるということです。
中国のバスは2種類あります。どこまで行くかによって値段が決められるバスと、どこまで乗っても同じ値段のバスです。
どちらの種類のバスかどうやって見分けますか?乗ってすぐこんな表示があるかもしれません。
Yílǜèryuán
一律2元
乗ってすぐのところに、こんな表示があれば「これはどこまで乗っても2元のバスですよ」という意味です。日本人なら見ただけですぐに分かりますよね。
通常運転手以外には係りの人は乗っていません。
都市によってバスの値段は違います。一律2元のところもあれば、5毛(1元の半額)で乗れてしまうところもあります。
相場は1元~2元(15円~30円)くらいでしょう。安いですよね。
もしもバスの中で係員に尋ねられたら…
距離によって運賃が変わるバスの場合は、售票员(Shòupiàoyuán)という係員が乗っています。
怒ったような顔で近づいてきますが、機嫌が悪いのでも、お客を見下しているのでもありません。単に仕事を捌いているだけです。
乗ってきた人たちからお金を集めているので、あなたのところにもやってきて何か質問します。
聞き取れなくても心配する必要はありません。120%「どこに行くのか」と聞いています。
さて問題です。もし北京大学に行きたいのなら次のうち何と言えばいいと思いますか?
BěijīngDàxué
①北京 大学
WǒxiǎngqùBěijīngDàxué
②我 想 去 北京 大学
DàoBěijīngDàxué
③到北京大学
答えは1番です。2は「私は北京大学に行きたいです」という意味で、3は「北京大学まで」と答えています。
どれも文法的には正しいのですが、2や3の答えをしては「はぁ?」という顔をされるかもしれません。中国人はだれもそんな丁寧には答えないからです。
バスに乗って係員が尋ねてきたら、行き先の名前だけを告げましょう。
料金がいくらか聞き取れないときもあわてる必要はありません。5元でも10元でも渡しておけば、勝手におつりだけ返ってきます。
日本では見かけない光景を目にしたら…
中国でバスに乗っていると、物を食べだしたり、その食べたものを床や窓に吐き出したり、場合によっては、バスの座席に座ったまま、子どもに放尿させている光景を目にすることもあるでしょう。
その液体がチョロチョロと足元に流れてくることもあります。そんな時どうすれば平穏でいられますか?その秘訣を中国語でご紹介しましょう。
WǒmenyàokànZhōngguó de yōudiǎn
我们 要 看 中国 的 优点。
我们(Wǒmen)はもうお分かりですよね。そう「わたしたち」という意味です。要(yào)は「○○する必要がある」という助動詞、看(kàn)は「見る」という動詞です。
优点(yōudiǎn)は「長所」「良い点」なども意味する名詞です。つまり、日本と違う文化に接して、心がざわついた時は、中国の良い点に注目すればいいわけです。
バスの後ろの方では、先ほどのような日本では見かけないような光景を眼にうつるかもしれませんが、目をバスの前方に移すと、若者たちが年配者に座席を譲っているではありませんか。
中国は確かに日本よりも年配者を大切にする国で、必ずといっていいほど年配者と妊婦にはすべての人が席を譲ります。中国の良い点を見ると、心が温かくなりますよね。
中国のバスは安いし楽しい
中国のバスは、日本のようにきれいに整備されていないかもしれませんし、清掃もなされていないかもしれません。
しかし目的地にわたしたちを激安料金で運んでくれます。バスが安いおかげで、お金のない農村育ちの人もみなバスを利用できるのです。
日本との違いを嘆くのではなく、中国の文化を理解し、良い点を見るならばバス移動もけっこう楽しくなりますよ。