世界各地には奇病というものがあり、原因は地域の公害物かもしれませんし、遺伝的な要素の時もあるようです。
現在、中国の50歳以上の女性は他国では生じない特殊な腹痛で苦しんでいるのですが、その原因は日本では予想もつかないことなのです。
レッスンの内容
腹痛の原因
中国高齢女性に腹痛が生じるのはなぜでしょうか?その理由は以下の通りです。
yǐqián jìshēngwěi qiángzhì dài jiéyùhuán
以前计生委强制带节育环。
どういう理由なのでしょうか?
意味の説明
以前(yǐqián)というのは日本語の意味のまま「以前は~」という意味です。计生委(jìshēngwěi)というのは省略した言葉で、計画生育委員会(计划生育委员会:jìhuà shēngyù wěiyuánhuì)という国の機関を指しています。
以前中国政府機関の計画生育委員会は何をしたのでしょうか?
一人目の子供が生まれたお母さんに、強制的(强制:qiángzhì)に、IUDとも言われる避妊リング(节育环: jiéyùhuán)を埋め込んだ(带: dài)のです。
ですから一人っ子政策に熱を上げていた中国政府の政策によって現在1億1400万人もの中高年女性のお腹に避妊リングが埋め込まれています。

質が良くない避妊器具
以前の避妊器具は現在ほど質が良いものではありませんでした。中国政府が埋めた节育环(jiéyùhuán)は若い時は問題ないのですが、時がたつにつれて体内組織が避妊リングにめり込んでいきひどい腹痛をもたらします。
現在高齢女性の多くはこの节育环(jiéyùhuán)が原因で苦しみ、一日動けない時もあるようです。
あまりの痛さに取り出すと
腹痛の程度は人によって差があるようですが、ある人はあまりの痛さにそれを取り出したいと申し出ます。
ただしそもそも避妊リングは取り出すことを前提としたものではありません。取り出すには手術が必要で多大の痛みを出血を伴います。それなりにリスクの高いので厄介という事です。
避妊器具取り出し費用は
実は当時の強制避妊リング装着に中国政府も責任を感じているようです。現在避妊リングの取り出しの費用は政府負担が負担すると言い出しています。ただし条件があります。
jué jīngqī qián de fùnǚ
绝经期前的妇女
閉経前の女性のみ
条件とは二人目の子供を産める可能性がある人という事です。一人っ子政策が終わり、中国は高齢化対策として2人目以上の子供を産むことを後押しすることとしました。
避妊器具取りだし無償化は女性の苦しみを軽減するためでもありますが、むしろ二人目以降の妊娠を可能とし、少子化対策としようという意味合いが強いと思われます。
もちろんすでに閉経した女性は子どもが埋めませんので援助対象外となり、避妊器具取り出しは自費で行わなければなりません。

日本は他国よりはいい国
日本でも国に対して様々な訴えがなされていますが、外国で起きている悲惨な現状と比べると国策によって被害を受けている人数も症状の重さも、国際的な観点で見るとまだまだ軽度と言えるのかもしれません。
確かに国の政策によって被害に遭うことは悲惨ですが、外国に比べるとまだまだ補償が受けやすい分、日本は住みやすい国と言えるでしょう。